仕事と晩飯とその他

日記です。

旧版の店頭在庫を解決するための仕組みは有り得るか

思考実験として。

書誌情報の一環として「新版と旧版の紐付け」及び「返品期限」のようなものを設けることは可能かも知れない。
雑誌の返品期限のように最初から刷ってしまうのではなく、次の(置き換えられるべき)版の刊行に合わせて、「返品対象」として配信される仕組みがあると非常に良い。

現状、近刊情報は普及しつつあり、配信と利用の仕組みもだいぶ見えてきた。が、刊行後の書誌情報の配信については、重版(増刷)情報の登録ですらもたついている。ここにさらに返品期限(新版の刊行に際し返品を促す情報)を盛り込むことは可能か。

新版と旧版の紐付けは、既刊の書誌情報で何度か話題になっている「電子化情報(=電子書籍と底本との紐付け)」とよく似ている。

JPROの販促情報は第二フェーズに入るとのことだが、そこで「新版の案内(と旧版の返品の促進)」情報を扱うことは可能か。

書籍の流通と販促において「返品を促す」情報の流通は今まであまり行われていない。回収など経験した方は身に沁みていると思うが、「すべての店舗から確実に返してもらう」のは至難の技だ。新版が出た際に旧版の返品を促すことはあるが、流通における紐付けは完璧とはほど遠い。

旧版の抜き出しは書店の業務の一環ではあるが、書店だけの責任とするのではなく、出版社として取次として補助できる部分がありそうだ。本来返されるべきアイテムが棚を占めているのは出版社にとっても書店にとっても読者にとっても望ましいものではない。情報や仕組みによって少しでも改善されるのであれば取り組む価値はある。

といったことを考えました。