連鎖反応
T社の件については言葉も無い。
仕事では従来通りの出荷を予定している。そうしないという社もあるようだが、それは各社の判断だろう。
それぞれの都合の集約がうまく回るような仕組みになっているか否かだが、今までうまいこと回っていたからこれからもそうだということはない。それでも、結局は各社の都合、それぞれが「うちの利益を確保したい」と主張しあうことが全体の利益につながる仕組みでないと乗るのも難しい。
仕組みがダメだと指摘することは簡単だが、それに乗っかってる人間は少なくないわけで、連鎖反応はあるだろうことは予測はされていた。が、実際に目の当たりにするとやはりうまく言葉が出てこない。今回の件ではつくづくそれを思う。個別の努力がどうこうだけの問題ではない。
多くが「支えなければ」という事柄が逆に多くが「無用だ(もしくは害悪だ)」とする仕組みに支えられていた。その事実は改めて重く受け止めるべきだろう。
そのうえで何が出来るのかを考える。自分も含め個々はあまりに無力だ。そもそも仕組みにガタが来ているのを個人や個別の企業が支えられるはずも無い。とはいえ出来ることはあるはずだ。
すぐに思いつくのは、だからこそ個別の利益をということだ。お互いに身を削ってでは縮む一方だ。
それともうひとつ、やはり中でぐるぐる回すだけでは無理だ。仕組みは永久機関ではない。外部からエネルギーを取り込まねばならない。海外市場がどうこうとかそういう大きな話ではなく、読者に対しての働きかけとそこから取り込む諸々(単に売上だけでなく)だ。それが不可欠だ。
それなら個別の企業にも個人にもできることは色々ある。中でぐるぐる回すのではなく、外からの何がしかを得ること。
志はあるに越したことは無いと思うが、無くても「外への働きかけ」はできる。いや、むしろ志に縛られ内向きになることはない。そのあたり、ドライに(そして可能であれば継続的・自動的に)外に働きかけること。
やっぱりそれしかないんだろうなと改めて思う。
そして、それなら(規模が小さくても影響がわずかでも)できる。間違いなくできる。
それの集積以外に無い。