近刊検索β と 【重版出来ですYO!】 について
【重版出来ですYO!】 http://honno.info/jhan/ ぼちぼちと作業を進めています。
JPO近刊情報センターは出版情報登録センターへと変わりますが、そこでは既刊の販促情報なども扱うという話になっています。その中に、「重版(増刷)情報」も盛り込んでもらおうと考えています。そうなると当然、「重版(増刷)情報をどう使うか」という話になるかと思います。
JPO近刊情報センターの情報活用を考えるために作った近刊検索β http://www.hanmoto.com/jpokinkan/ では、色々と発見がありました。
1.近刊情報そのものへの関心の高さ
特に、著者と読者からの関心に驚きました。考えてみると、書店は意外と出版社や取次から事前の刊行情報を得ていますが、著者は出版社が刊行情報をどこにどう配布しているのか、よく分からない場合が少なくありません。読者も同様です。
2.近刊情報の価値
制作段階での情報はアマゾンやGoogleでも簡単には入手できません。メーカーとしての出版社が持っている情報としてこんなに価値のあるものはあまりないのではないかと改めて認識しました。
3.近刊情報へのさらなる付加価値の可能性
近刊検索βでは、著者名・出版社名・ジャンルだけでなくフリーワードでの検索も随分使われています。が、それとは別に、新着情報、更新(タイトル・発売日・価格の変更)情報、さらにはアクセスランキングといった、近刊情報にさらに情報を付加する方向性についても大きな可能性を感じました。まだちゃんと出来ていませんが、今後も、例えば、シリーズものの最新刊、書評情報との紐付け、などなど、まだまだ様々な情報を付加できそうです。
近刊情報は関心が高く価値もありさらなる情報も付加できるとして、重版(増刷)情報はどうでしょうか。
自分は重版(増刷)情報も、近刊情報と同様に、大きな価値を持ち、関心を集め、付加価値を盛り込める、情報であると思います。さらに加えると、重版(増刷)情報は電子書籍では絶対に有り得ない情報なんです。つまり、紙の本の販売促進として大いに活用できるものだということです。もうひとつ、これは考えようだとは思いますが、重版(増刷)情報は、読者・著者・書店・取次・出版社には意味がありますが、図書館にはほとんど意味が無いのかも知れないという点も自分には面白く思えます。
さて、そうは言っても、近刊情報ですらJPO近刊情報センターで集められる情報は現状6割程度なのに、重版(増刷)情報が集まるのでしょうか。
それについては、やってみないと分かりません。
とりあえず、やってみようと思ったので始めてみました。
ということで、【重版出来ですYO!】 http://honno.info/jhan/ よろしくお願いいたします。
※版元ドットコム内の【重版出来です。】は平行して存在し得ると自分は思っています。情報は一箇所だけで公開するのではなく、複数の箇所で公開してこそです。版元ドットコムも、JPO近刊情報センターも、そもそもそのあたりは共通した認識のはずです。