仕事と晩飯とその他

日記です。

洋書を買う人は和書も沢山買う人である

「洋書を買う人は和書も沢山(それもかなり沢山)買う人である」という視点は、少なくとも自分には無かった。目からウロコが落ちた。なるほど「洋書を買うのは某オンライン書店が便利」という発言に神経質になるのはそういう背景であったか。

確かに本のライトユーザー向けの軽めのベストセラーや読み物的な本を扱う書店での売上が落ちても、雑誌や文庫はともかくハードカバーの市場には極端に大きな影響は無い(もちろんそういう書店で売れるハードカバーにとっては影響大なのだが)。

洋書を中心とした流れが小売の変化の中に従来と違う視座をもたらす可能性、ユーザーからの必然を考えると納得できる部分もある。もしかすると洋書に限らずヘビーユーザー向けの書籍に共通する話題なのかも知れない。

それにしても「ライトノベル」というジャンルの本は読んだことがないが、改めて考えるとなかなか乙なネーミングであると言える。まさしくライトな市場を目指して商品化されたノベル。いや、多分、小説や漫画はライトな層が本来メインターゲットであり高尚な芸術性云々はジャンルのバロック化とでもいう進化の枝分かれ(袋小路? ガラパゴス化?)なのだろう。次は「ライトコミック」だろうか。それが登場するとなるといよいよコミックのジャンルも袋小路に向かい始めたということなのかもしれない。

本のヘビーユーザーというと単に本を沢山読んでいる人のように思えてしまうが、イメージしている読者の姿はちょっと違う。娯楽のために読む本より仕事のために読む活字のほうが圧倒的に多い層。ライトな本にまで触手を伸ばすヘビーユーザーも決して少なくないと思うしその層の購買意欲は多くのジャンルに及んでいるものと思われるが。

これからさらに厳しくなる状況の中で生き残るためには自社の読者層をもう少し正確に描き出す必要がありそうだ。