仕事と晩飯とその他

日記です。

そう言われてみると他の業界のこと知らないなあ

本の店頭での売行きが分からないって言われるとなるほどって思うんだよなあ。実際にそれを知るための苦労を先人のも自分のもよく知ってるから。昔の売行き調査とか、本当に面倒な上に全然正確じゃなくてさあ。取次の配本表とかもいい値段なのに紙ベースで(昔の話だけど)。「いつどこで何が何冊売れた」という事実を確認するために費やした努力は他人事ではないです。現時点でもまだ過程だし。実売の把握ってこれからもまだまだ課題だ。

でもさあ、ふと思ったんだけど、他の業界は、「いつどこで何がいくつ売れた(どうなった)」って事に関して正確な数値を簡単に安価に入手できるもんなのかね、もちろん、買い切りが前提であれば「いつどこに何を幾つ出荷した」でいいわけだけで、それは確かに製販一致であれば正確にわかりそうな気もする。製販分離でも分かるか。そうか。

あと、「著者」とか「作者」っていう存在が非常に大きい業界なのは事実なんだけど、そこについて言うとそこがこれだけ「発信」してる業界っていうのは珍しいんじゃないかなあ。ミュージシャンとかアーティストと比べて「著者」て数が滅茶苦茶多いしなんだかやたら「発信」してないか? いや、発信は悪くないんだけど、その内容に於いて中間業者との軋轢っていうかすれ違いっていうかなんだかそんなことについての言及が多くない? ミュージシャンとか「レコード会社はクソだ」みたいな話は確かにあると思うけど、なんかそれより多いんじゃないかなあ。なんだろう、やっぱり「著者」というくくりに含まれる母数が多いのかね。そりゃそうか、本を出したら著者だから、そういう意味ではオレもそうだ。んー、多いな、そこの頭数は。

で、不思議なのはそこからの発信がなんらかの不満を含んだものであることが多いってところかなあ。いや、仕組みに不満を感じるのはしょうがないし母数が多いからどうしても増えてしまうしそもそもオレがそういう関連の仕事してるから気になるだけなのかもしれないんだけど。なんか不思議だなあ。で、これってずっと前からそうだったんだろうなあ。うん、そうだろうなあ。ということは逆にそこは気にする必要がないってことなのかもなあ。そうなのかもなあ。

音楽の場合はメジャーとインディーズみたいな区分が明確にあるのかもなあ。出版もそうなるのかも知れないなあ。で、そうなった時に自分のところの会社は明確にメジャーの一角として生き残れるのかなあ。そうじゃないとキツイと思うけど、なかなか一筋縄ではいかない。これからの数年が正念場なのだと腹を括るしかないんだろうなあ。大変だ。いや、本当に大変だ。