残念なことに僕には夢がある
残念なことに僕には夢がある。
その夢は何なのかとか夢を実現するためにおまえは何をやっているのかとか聞かれても答えられないし実際にほとんど何もやっていない。
でも、残念なことに、すっかりいい年になってしまった僕にはまだ夢がある。
鴻鵠が片翼をもがれてもわからないような、両翼を失っても気づけないような、燕雀の志が僕にはある。
だから僕は、誰かの夢を支えるのではなく、自分の夢をかなえたい。かなわないかもしれない。かなわなくても俺の夢だ。あんたの夢ではない。笑えばいいさ。チェッと思うのはいつものことだ。僕のことだ、どうせすぐに忘れる。あんたもそうだ、夢をつかめない奴なんてすぐに忘れてしまうだろう。
そして、残念なことに、それでも僕は夢を抱き続けるだろう。
僕には夢がある。
とても残念だ。