仕事と晩飯とその他

日記です。

社員研修の余裕とかもうないよね

前の会社に感謝していることは多々あるが、今に直接つながる意味では、雑誌の付録がFDからCD-ROMに変わる時期の業務に関われたこと、雑誌の創刊を何度か経験させてもらったこと、書籍口座の立ち上げを手伝えたこと、業務システムの開発に際して窓口をやらせてもらったこと、PubLineの導入から運用まで全て任されたこと、このあたりはかなり効いている。もちろん、Excelも触ったことが無い状態から始めさせてもらえたとか出来は適当でも少しはAccessを使えるようになったとか、そういうこともある。ヒトのつながりも少なからず得られたと思う(これについては今となっては失ってしまったつながりのほうが多い。引退した方も他業種に転職した方も亡くなった方も。色々と思い出す)。
それと、もうひとつ、後になって考えると非常に重要な転機となったことがある。KT(ケプナー・トリゴー)法という、「管理職のための合理的な問題分析と意思決定」の研修を受けさせてもらえたことだ。気合がどうこうとか自分を解放してとかそういう研修ではなく、合理的に考えて決定を下すための手順を明確なステップに分け、講義とトレーニングを交えてそのステップを習得するという研修。研修に行く前に課題図書を渡されて読むのだが、正直、なんだこりゃ、と思った。何でそんな結論が出てくんの? 常識的に考えてこうなんじゃないの?
研修は段階を追って進む。状況を把握し、問題を定義した上でその原因を探り、問題を解決するための目的と目標を設定し、その目的と目標を達成するためのプランを提示する。
正直、最初は楽勝と思っていたが、研修が徐々に理解でき始めてきた二日目から憂鬱になった。
出版業界ではまず状況が把握できていない。だから、問題も定義できていない。
POSデータ以前の頃の話だ。
かなり愕然とした。
研修は3日間だったが、会社に戻ってからいちおう相談した。もう少し上の研修も受けてみたいです、と。けっこう金のかかる研修だったようであっさり却下された。
あの時その一端に触れた「合理的な判断」をきちんとできているのかどうか、今の自分を考えるとかなり反省がある。合理的な判断が出来てからでなければそれを超えられない。

この週末はあの研修の時の資料を引っ張り出してみようと思う。