仕事と晩飯とその他

日記です。

POSデータのこと

パブラインの料金は公開されてますよ。月10万+従量制(ダウンロードサービス使用時) http://bit.ly/6DOpJg (PDF) セミナーで報告された活用事例など http://bit.ly/4va6NI

セミナーで配布された資料とか話された中味にちょこっと足したり引いたりした表面的な小手先の技だけが流布されてしまう傾向があるのはインターネットの悪い点だと思うんだよなあ。仕事なら現場に、文献なら原典に、大変ではあるけれど、一度は当たってみる価値はあると思う。

ちょっと資料を準備するのだってけっこう手間かかってんのに。まあでも、よく見りゃ現場、もしくはそれと近いところで実務としてあたっているかどうかってのは明白なんだけどさ。

POSデータは万能ではないけど、店頭でのお客さんの購買状況を理解するための基となる数値として代替のものはない。しかも、4000店舗以上(P-Net)のPOSデータは、単なる売行調査の代替でもない。市場、つまりはお客さんの声を聞くための重要な指標になっている。

もちろん、「聞こえない声の方が重要だ」という主張はよくわかる。POSデータに出てこない声とはつまり、買わなかった、もしくは買えなかった、そういうお客さんの声。だから、「売れた」より「売れなかった」のほうが、規模が小さくて一点を長く売るタイプの出版社にとってはより重要。

「売れなかった」が単純に置いてなかっただけなら簡単。置いてもらえばいい。でも置いてあるのに売れないとなると話は急に難しくなる。場所が悪いのか、価格帯か、競合に負けてる? 宣伝が足りない? そもそも書店売りに向いてる?

そういうことを「勘」でやってた時代があるのは知ってるし、今でも勘は重要だ。でも、出すほうも置くほうもこれだけ点数が増えてくると勘だけの当たり外れではなく平均点を上げたくなるのは必然でしょう。

平均点を上げるための施策は「POSデータから見えること」だけで決まってしまうわけではない。むしろ、「POSデータから見えないこと」、そこにこそ重要な可能性がある。というより、今はそこにちゃんと注目しないと全体の売上を失ってしまいかねない状況にある。