仕事と晩飯とその他

日記です。

そんなに新しくもないと思うんですよ。

直取引の出版社って昔からあったし珍しくもないんだけどなあ。永岡書店とかフォーバイフォーマガジンとか。それこそ、学研の科学と学習なんて取次も小売も経由せずに成立していた媒体だし。

取次通さずにこんなに売れたって話は聞くけど、取次通して同じ数売ったって話は珍しくもなんともないから話題にもならないよね。なんつうか、問題はそこじゃないと思うんだよなあ。

これからは小規模な出版社だって話も常に聞くけど、小さい出版社(いわゆるひとり出版社)って昔から沢山あるんだよなあ。全然新しくないと思う。

電子出版一本で行く、とかは確かに新しいかなあ。でも「(旧弊な取次体質を打破し)新しい流通を築く」とか宣言しちゃう人たちって紙の本大好きなヒト多かったりするんだよなあ。というか、結局は形のあるものじゃないと値段が付けられないっていうことなのかなあ。

皆もう忘れてしまったかもしれないが、無料漫画誌を駅前で配るっていう試み(コミック・ガンボ http://tinyurl.com/yr9uph )は確かに新しかったと思うけど、収益性の光明は見えなかったような気がする。

小部数で成立するオンデマンドパブリッシングは古くからある発想だが、やはり根本的に新しいものだろう。在庫と流通の問題を一気に解決できる可能性がある。できればそっちに絡んだ仕事をしたいなあ。

地方の小規模拠点における現地生産の可能性としてのオンデマンドパブリッシングってのを夢想してます。数社でまとまって小規模の生産拠点を運営する感じかなあ。そこから小売までは取次でも他の方法でも。一冊から作るってところに拘るより、数十〜100冊程度の生産を前提として。

以前から考え続けている「複数の出版社で装丁や価格帯を揃えた同一レーベルの本を刊行する」という話については同じようなことを考えていたヒトがいたようで日販がCVS向けのレーベルを立ち上げたらしい。紙の本でもまだまだできること色々あるんだろうなあ。

うん、でもそのためには今の状態はやや窮屈かなあ。もう少し自由になりたい気はする。もちろん生活のことがあるから簡単な話ではないのだけれども。