仕事と晩飯とその他

日記です。

男の子は脱腸になりやすいのか

赤ん坊の頃、ヘルニアになりかけたことがあった、らしい。ひどい痛みで泣き喚いたそうだ。親にその話を何度も聞かされていたものだから、いつかまた七転八倒の痛みに苦しめられるのではないかと怯えていた。

それはある日突然だった。小学校の低学年の時だったと思う。何かの拍子に玉袋のあたりが激烈に痛み始めたのだ。助けて。痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。気が遠くなる。助けて。

ひょっとしてこれが母親が言っていたあれか。

幸い自営業だったので親はいつも家にいる。助けはいつでも求められる。しかし、部位が部位だけに親に助けを求めるのも恥ずかしい。しばらく我慢した。

でも痛い、痛いよ。本当に痛い。

やっとの思いで母親に伝えた、と思う。実はそこから先はあまりよく覚えていないのだが、以前に経験があった母親に「押さえてなさい」と言われて必死で押さえたのではなかろうか。それでよかったのかどうかもわからないが、しばらく経って痛みは治まったはずだ。

別の日に物心つく前から通っている近所の病院に行った。昔も云々という話はそのお医者さんも覚えていた。

とにかくそれから袋のあたりがキュルッと痛くなると「ヤバイ」と思って押さえたり姿勢を変えたり。幸いなことにそれ以降は、ちょっとした痛みはたまにあったが、極端な激痛に悩まされることはなかった。

鼠径ヘルニアというらしい。気になってググッてみたら、子どもの病気ではなく成人男性にも少なくないということだ。40代とか。

実は今日、久しぶりにきゅるっというか、きゅわっというか、そういう感じがきた。なんとも不安な感じだが、すぐに治まったのでヨシとしていたのだが……。

今はとても簡単でかつ有効な手術もあるそうだ。今すぐということはないが、いつかは考えたほうがいいのかもしれない。

しかし、健康だけが自慢なのに、すっかり忘れかけた子どもの頃の記憶が蘇るとは。年取ったということなのだろうか。人間の身体って不思議だ。