仕事と晩飯とその他

日記です。

ほぼ読了

通勤読書の“How to win friend and influence people”ほぼ読了。けっこうかかったなあ。

でも、読んでよかった。自己啓発されたかどうかというとそういうわけではないのだが、なんて言うかなあ、支配し搾取しようと思う側の論理とテクニックってこういうことだったのかって感じ。もう少し具体的に言うとアメリカって国の根底に流れるプラグマティズムってこういうことだったのねっていうか。それじゃ全然具体的じゃねえか。この本読んでから“The West Wing”(邦題『ザ・ホワイトハウス』、アメリカのテレビドラマ)とか見ると今までより深く理解できそうな気がする、そんな感じ。ダメだ、やっぱり具体的じゃない。

とても役に立つことが具体的に書いてある本だと思うし、この本の通りに何も迷わずに実践できたら人を動かすどころか小金持ちぐらいには確実になれると思う。

でも、なんか違うんだ。

この本が書かれた時代背景とさほど変わらない時代をスタインベックの『怒りの葡萄』が描いているはずなのだが、そっちはもうなんつうかこういうテクニックの対極にある人々を描いていると思うんだ。

社会には二面性は付き物だ。だからどちらが悪いと言うことでもないのかもしれない。でも、賃上げ闘争に際してロックフェラーが使ったテクニックは……、みたいな話を読むとオブラートにくるまれたカムイ伝を読んでるような切ない気持ちになる。こんなテクニックを駆使する連中に対して賃上げだけを切に願ってる側が勝てるわけがないじゃないか。

アメリカの労働史に名を残すホッファという労組の親分みたいな人物がいる。経営側から見ると奴は本当に手強かったんだろうなあ。小手先のテクニックなんかに眉毛も動かさない奴だったようだ。酒も飲まなかったそうだし。マフィアとつながる腐敗労組や労働貴族みたいな話がどこまで本当なのかはわからない。資金調達能力だけでなく目的のために手段を選ばない奴だったようだ。最後は内輪もめで消されてしまった(というか失踪してしまった)みたいな話もどこまでが正義と真実なのかわからない。

ホッファの生涯、映画化されてんだよなあ。しかもジャック・ニコルスン。やっぱ観てみようかなあ。どうだろうかなあ。

通勤読書はようやく次の本へ。次は読書というより学習かな。イディオム本の復習してから別の本読むか。“The God Delusion”も読みたいけど電車じゃ無理だ。