仕事と晩飯とその他

日記です。

出版社、増えるか減るか?

出版業界、不景気だしね。刊行点数も多過ぎるし、出版社の数はそのうち減るもんだと思っていましたよ。

ところがそうでもないらしい。大手のスリム化の影響でスピンオフしたベテラン、起業ブームの影響で設備投資の要らない出版業を始める、とか。とにかく新規の出版社は多い。なんかネットの影響で「ネットの通販だけでいけるかも」という期待もあってのことかもしれないが、とにかく始めてしまおうというのも多いようだ。思い切って取り組めるってのはうらやましくもあるが、でも、そんなにイージーに捉えられてもちょっとなあ。

で、これからは団塊の世代が引退した後に、ってのが増えてくるようだ。

実は、「会社のスリム化に伴って早期退職金を受け取りそれを元手に独立」というパターンが数年前から既にあった。出版だけでなく古本屋とかもそうだった気がする。神保町の外れの方に行くと今でもたくさんある。なんとか細々とやっていけてるのだろうか。

で、この調子だといつまで経っても減らないのか、と思っていたが、どうやらそうでもないような気がしてきた。なんつうかなあ、出版が儲からないってのはだいぶ知られてきたが、もう「ある程度の規模がないと本業には出来ない」ってところにたどり着くまではもう少しというか。

実際、副業(というか他に収入源がある状態)でやってる零細出版社は意外とのんびりしていたりするし、そもそも売れる売れないの基準がまったく違うから、数人から10数人程度でヒィヒィ言ってる出版社とは危機感が違ったりする場合も多い。

で、ネットで出版業界のことを発信してるのって比較的小さめの出版社が多いのよ、オレも含めて。つうかもっと言うとネットで声が大きく聞こえるのは極小のところが多い。大手の社員はブログなんか書かないし(例外もあるけどね。MIXIにはけっこう生息してるみたいだし)、外に出せること出せないことがあるから。極小のところはぶっちゃけられるのね。それ自体は読んでて楽しい。色んな意味で勉強にもなる。でも、それが出版業界の全てではないのに、書かれていることが全てだと思い込んじゃうヒトもいるのよ。

ネットで書かれていることは一面的なことに過ぎないんだけどなあ。ネットの危険性なのかなあ。オレなんかも色んな意味で反省する点が多いよ。