仕事と晩飯とその他

日記です。

昔のことを思い出した。

駅で弁当買って自転車で家に持ち帰っている途中、中学生の頃よく自転車で実家の寿司屋の出前に行っていたことを思い出した。左手で小さめのおかもちを持って自転車を漕ぐのだが子供なので結構大変だった。冬でも雪が積もってなければチャリで配達していた。真冬はさすがに歩き。店を出た瞬間に滑って転んでオヤジが全部握り直したこととか、近所の高校の職員室からチラシ寿司20人前だったかの注文があってカアチャンと二人で喜び勇んで届けたら生徒のいたずらだったらしく受け取ってもらえなくて家に持ち帰って4人で一人5人前ずつ半泣きで食べたこととか、三人前しか頼んでないのに「5人前ぐらいのでかい寿司桶に盛ってくれ」と言われてオヤジが文句言いながら握ったのはいいがオレがチャリで届けたら「寿司が倒れてる」って文句言われたこととか。重かったなあ、おかもち。大昔「寿司屋のケンちゃん」ってテレビ番組の主題歌で「おかもちさーげてぇー、まーかしといてー。飛んで出たのはいいけれどー、聞ーかずーにぃー、来ちゃぁったぁー、届け先ぃー」って歌詞があったがそんなことは実際に何度もあった。オヤジなんか電話で注文受けて誰からだったか聞いてなかったり。12月30日と31日は一年で一番の稼ぎ時なんで朝からずっと働きずめ。さすがに朝っぱらからの出前はあまり無いが、昼が近づくとほとんど駆け足で配達。オレがまだ小さくて店も少しは景気が良かった頃は知り合いに手伝ってもらったりもしていたが、中学生の頃はほとんどカアチャンとオレが配達。数軒分を中華料理屋の出前用のアルミの箱(なんて言うのかいまだに知らない)に入れるか風呂敷に包むかして一気に回る。全部回ったら小走りで家に帰ってとっくに出来上がってる次の分をまた風呂敷で包んで。夕方になると全然追いつかなくなってくる。毎年、大晦日にだけ頼んでくれる家とかもあって、もうそういう家はちょっとぐらい遅くなっても何にも言わない。というより、遅くなっても文句を言わないような家だけがウチの店の寿司を頼んでくれていたということなんだろうな、と今のオレならそう思う。夜になると新しい注文は受けないから注文分を全部握り終えたオヤジも配達。また、オヤジが一人でひっくり返して一人で握り直したりとか。全部届け終わるのは紅白が始まってからしばらく経ってから。カアチャンが作った甘ったるい煮しめを食いながら行く年来る年とか見て一年が終了。