仕事と晩飯とその他

日記です。

アポとらない。

アポ無しの書店営業ってのは、昔、書店員に時間があった頃の名残だと思う。あの頃は楽だった。お茶のみに行ったりもできたし。でも今は書店員も出版社にも余裕は無い。それを前提に「アポをどうするか」ってことを考えないといけないと思うんですよ。

書店営業でアポとってると、
1.アポとるのに時間かかる(電話等)
 →アポとるために電話した時にたまたま担当者が外していたりすると再度かけなきゃいけない。それらも含めて電話だけで結構な時間がかかる。
 →「なら、その電話で注文とっちゃえば?」という出版社がいてもおかしくない。でも、電話営業は嫌がる書店が多い。
2.余裕を持ったアポだと余り回れない。
 →「○○時に伺います」と言った場合は行かないわけには行かない。万が一遅れるような場合も今度はその連絡で担当者を捕まえなければならない。アポをとって会おうと思うと余裕を持ったスケジュールを設定することになり、結果的にあまり多くの書店を回れない。
3.アポの段階で会社の説明から入らないといけないことがあり、それだけでも時間を食う(中小零細出版社の場合)。
 →「知らない出版社の営業に来られても……」と思っている書店員は少なくない。でも、「知ってる出版社」はどれだけ来ますかね。あまり知られていない出版社だからこそお店に「有る」か「無い」かが死活問題のなので営業に回っているんですよ。
4.アポとって行っても空振りの場合もけして少なくない。
 →前の出版社の営業との話や会議が長引いたり、それの影響で休憩の時間がずれたり、バイトが休んでレジのシフトが急に変更になったり、新刊の品出し等が思いのほか多くて手が回らなくなったり。お互い様ではあるが、書店も「時間に正確」にはやっていけない商売だったりする。
5.そもそもアポをとって会える時間が少ない。
 →「午前中は雑誌の品出しがあるから……」「休憩時間が……」「レジのシフトが……」「会議が……」「その時間帯は忙しいから……」。それぞれの都合に合わせて時間を調整するとどういうことになるかと言うと、全然回れないんですよ、結局。「じゃ、もっと前からアポ取って時間調整したら?」って、先の予定ってそんなに厳密に決まってる?

「全部FAXにしちまえ!」って気もするが、FAXは「要らん」って言われたりするんです。営業に来るなとか言うのも問題は近い。既に意識の段階で選別されている。