仕事と晩飯とその他

日記です。

お題と「本の学校」

今度のINC総会は初の試みとしてお題を決めての開催となるそうです。INC総会については →<a href="http://www.ikimono.org/">こちら</a>

お題 <A href="http://www.asahi.com/business/update/0709/003.html">『ネット書店で本「延命」 巨大倉庫が書棚のかわり』</a>

色々と考えさせられる内容ですが、自分の働いている会社での感触と比べると思うところもあります。ウチはほぼ辞めてしまいましたがこうなってみるとやはり『常備寄託』はロングセラーを維持するための非常に重要な仕組みであったのだなあ、と。常備に変わる新たな仕組みへの模索として『自動発注』の活用が考えられるわけですが、これも今のところはうまく行っていないのかなあ。有限なスペースである店舗に在庫を置くためには絞込みが、さらには店頭に在庫できない商品への対応のための迅速な客注システムが必要とされてんだろうなあ。まあ、いちおう桶川にしても所沢にしても王子にしてもそっちを目指しているわけだし。

あくまで個人的な観測ですが、近い将来、書店が客注システムとしてオンライン書店を使い出す可能性もあると思うんですよ。アフィリエイトや自己買いの問題はあるとしても。今はまださすがにそこまではと思われるかもしれませんが、書店が集まってオンライン書店と提携する可能性はないとは言えない。いや、既に動いている取次主導のe-hon本やタウンがサービスを拡大していく中でリアルの書店の位置付けが変化してくるという可能性も一概には否定できないと思うんですよ。

先日の「本の学校」午前・午後を通じて感じたのは、書店は本という商材を扱うにあたって商品の選別が重要になってきている、ということでした。全部の出版社を相手にしているわけにはいかないし、本という商材そのものにすらこだわっている場合ではない。地域の中で住民から自店に求められている場としての機能を見極めたうえで商品構成を見直していく。当たり前のように流れてくる商品をそのまま並べるのではなく、あえて並べない、あえて仕入れない。ただ、本屋である以上「本」の取り扱いについては必ず求められるわけですが、それを実現するための方法は従来の枠組みの中で捉えていく必要はないのかもな、と思いました。

ただ、色んなことがとても遠く感じられたのも事実です。お店も、取次も、大手の出版社も。別件で著者についても読者についても「遠いなあ」と思うことがありました。いかんと思いつつも色々と思い悩んでおります。