ぶつ切りのコンテンツ。長大なコンテンツ。
『Web進化論』でも出ていたが、従来のコンテンツの量的な制約から逃れたところにWeb2.0的コンテンツの可能性があるのだろうか。普通に考えると従来は成立し得なかった極小のコンテンツ。ブログの一つ一つのエントリーとか手作りFLASHアニメーションとか。向かう方向は俳句的な世界かまたはインタラクティブなかけあいか。
考えようによっては時間の制約がなくなることによって逆に極端に長い時間を費やすコンテンツというのもあるようにも思う。映画は上映時間の制約があるのである程度の長さ(1時間半から2時間半程度)に落ち着いたが、テレビドラマは『ダラス』や『渡る世間は〜』のように長く続くということがある。小説も、媒体での連載という制約から逃れることで長く書き続けられるものが出てきてもおかしくない。紙媒体を前提としても『ペリー・ローダン』、日本では『グイン・サーガ』とかが既にあるわけだが(どちらも長いというだけで手に取る気もしないが)。
文学性云々はともかく「日記」というジャンルに関して言えば既に長さの制約は聞かなくなっている。今ある長さの制約と言うとヒトの寿命か。例えばの話だが、これからの世代で「死ぬまでずっと日記を書いてやる」とか決めた中学生が60年とか70年とかWeb上で日記を書き続けたとしたら、それはそれである種の意味を持ち始めてきそうな気もする。内容ではなく継続の重要性。
従来の媒体では経済原理が働くので継続できなかったコンテンツが継続できることで価値を持ち始める。それもまたありなんだろうな。