冊子という形態。
大量の文章を読むのに本という形態が向いていると多くのヒトが思うのは、紙かどうかではなく「冊子(ページをめくる本)」という形態がツボなんではないかと改めて思う。板から巻物へ、次は経本みたいな形態(多分)、で、冊子(現在の本)。紙と印刷技術だけでなく、「製本」というのが予想以上に重要なのではないかと。
INCでは若干消化不良だったが、パソコンの画面はスクロールから脱してようやく「ブログ」という、モニターでの閲覧に適した形態を産み出したのではないだろうか?
PCでもケータイでもどちらでも良いのだが、現在の紙のコンテンツが置き換えられるのではなく、閲覧する機器に適した全く新しい表現形式が生まれるのではないかと期待している。ブログやPodcastingやFLASHの映像などはちょっとそれに近い気がする。
以前から紙を使っていたメディアの中にも紙では無い方が良かった、というものがある。典型的なのは電子辞書だが、4択式の問題集みたいなものも実は紙より電子機器での閲覧の方が便利。雑誌とネットの関係もそれに近いものだろう。
インタラクティビティというのは紙では実現しにくかった特性だが、スレッド式の掲示板などはそれに近いものが。インタラクティブに構築されていく媒体。新しいのかと言われると、連歌のようでとても古いもののようにも思える。
マンガはネットが前提だとどう考えてもフルカラー化していくと思う。
アニメーション(もしくは映像)というのは絵画や彫刻に比べると一人で作りにくいものだったがそれが一人で作れる時代に。作家性が強調されるんだろうなあ。
自分語りの次に来るものに興味が湧いてきている。既にトラックバックという仕組みは他者に対するレコメンドのようなものを含んでいる。コメントよりトラックバックの方が仕組みとしては面白いとは思う、つながった先同士の質が維持されていればの話だが。
紙で読むより画面で読んだほうが面白いものは既にあるとは思うが、それをお金に変える方法が難しいような。広告モデルだけでいけるのか?
テレビと映画は全然違うじゃないですか、ラジオとポッドキャストも似て非なるものですよ。多分、ネットと雑誌も。データベースと辞書も(いや、辞書はデータベースの方が使いやすいか)。