仕事と晩飯とその他

日記です。

自費出版のコスト。

著者(クライアント)ではなく、会社のコスト。著者(お客さん)集めにかかる費用ってのはあまり考えてなかったなあ。確かに宣伝にしても説明会にしてもけっこう大々的にやってるしなあ。

組んで刷って製本しての制作コストについては「あんなにかからんよ」とは思うが、部数が少ないこと考えると割高なんだろうな、とは思う。製造コストの圧縮は重要な課題であったとは思うがスケールメリットの部分が確保できないんだろうな。増刷もほとんどないという話だし。

流通コストもけっこう厳しかったと思うなあ。自費出版は極論すると「流通させない」「作らない」ほうがコストかからんからねえ。「売れない分は書店から買い上げ」ったって、売れることがほとんどないわけだから物流コストはどんどん膨らむよなあ。それでも儲かるからやってるんだろうけど、バランスが崩れるとキツイのかもな。

一億総表現者時代を前提とした自費出版ビジネスには一定の歯止めがかかるんだろうか。ついでに出版点数の増加と返品率の増加にも歯止めがかかることを願っているが、先日のセミナーで聞いたアメリカの例によるとBorders(大手書店チェーン)が「自チェーンで展開する(ISBN付きなので万が一売れたら他の書店でも流通可能)」というお手軽自費出版((費用は数万から可能)を始めているらしい。著者用のキット(その書店で購入する=自費出版の権利を購入する)を見せてもらったが、こりゃお手軽だ。はてなダイアリーのサービスに流通のためのコード(ISBN)と小売(書店チェーンでの展開)がくっついてきたような感じ。日本でも始まるんじゃないかな。ていうかやればいいのに。でもそうなると従来の自費出版系は苦しいだろうな。ま、冷たいかも知れないが自費出版は別モンだと思っているのでまったくの他人事だし。