仕事と晩飯とその他

日記です。

原稿を書け、もしくは会社に行け、オレ。

SITB(amazonの「なか見!検索」)については自分は全然反対じゃないし「なんで皆やらないの」と思っている。だって、本を売るためにあらゆる努力をするのはプロとして当然の勤めでしょ。SITBが紙の出版という根幹を揺るがす可能性について言えば「ああ、そういう可能性もあるかもね」とは思うが、だからどうだと言われるとなんとも思わん。高い金を出して紙の本を買ってもらえるような内容の本を作りそれを売るのが出版社だ。商業出版は、最初っから「立ち読み上等」なのだ。だから、電子化なんて最初から怖くもなんともないし、ネットだって紙の本を流通させるためにもっと利用すべきなのだ。実際、大手から中小まで調べたら編集者と呼ばれる職業の人間のamazon利用率は他の職種と比べても高いんじゃないかな。そういう現状とどう折り合いをつけているのだろうか。

SEOにしてもSITBにしてもPodcastingにしても本を売るためのフックとしてはものすごく使えるものだということを実感しているだけに実際に当事者として関わっていない「机上の反論」については違和感を感じる。

<a href="http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=173280&log=20060221">先日の日記</a>でも触れたが、amazonを問題にしてCVSを問題にしないことには疑問を感じる。amazonのSITBを問題にするのであればCVSも図書館も大型書店も立ち読みそのものも問題にしなければおかしいと思うし、全部シュリンクしてしまうという極論も有り得ると思うのだが。ああ、でも売れてるコミックは全部シュリンクしても平気かも。でもジャンプはシュリンクしないだろ、きっと。ちなみに自分はamazon対大型書店、CVS対零細書店、という図式は意識しているが、それについての答は「競合を選ばない」ことだと確信している。amazonではできないこと、CVSではできないこと、ネットと親和性の低い部分としては「老人」「子供」「地域」さらに具体的には「駐車または駐輪スペース」、CVSと親和性の低い部分は「書籍」「定期購読」「配達」、それらの言葉がカギだと思っている。

にしても補助金助成金での出版活動は文化事業として明確に分けても良いんじゃないかな。コミックや文庫も並ぶ「本屋」という同じ土俵で勝負する必然があんのかな。図書館だけで成立する出版はそれはそれで立派な事業だと思うし、意味はある。ただ、「ボランティア」の胡散臭さは肝に銘じないといけないが。