仕事と晩飯とその他

日記です。

VM

国際フォーラムのイベントに参加。もっとどす黒いかと思ったがそうでもなかった。にしても出版業界、特に中小零細の出版人は偏屈だが高潔でインテリ、まさしく『金持ち父さん貧乏父さん』でいうところの「貧乏父さん」が多いのだが、それは他業種のそこそこの金持ちと比べると非常に美徳だ。「太ったブタより痩せたソクラテスになれ」。貧乏でも誇り高いインテリゲンチャはお付き合いして気持ちが良いと本当に思うが、金持ちになりたくないわけではないので金持ちのご意見にもミミを傾けねば、と思う。
本日のパネラーは、出版業界の中ではビジネスセンス的な部分を持っている方たちだと思ったが、それでもやっぱり「俗物」からはちょっと距離感があるように思う。ITベンチャー系の俗物っぷりは時に胸焼けを覚えることすらあるわけで、それと比べると出版業界人は本当に普通のヒトに思える。美徳だ。

気になった言葉などは、「電車一両の中に同じ本を読んでいる人がいると20万部ぐらい、という感覚」「向かいの学生が同じ雑誌を読んでいる、という状態が嫌だったので部数を減らすために価格を上げた」「居酒屋で使う2000円と比べて本の値段が高いとか抜かす奴を対象として捉える必要は無い。カネを出して買ってくれる読者を大事にすればよい」「某女性ファッション誌の一号あたりの広告料金が5億円(最高記録らしい)」

ケータイの話などは、どうかな、とも思ったが、さすがに看板雑誌を作り上げた編集長、こだわりの話が俄然面白い。しかもかっちり商売を意識しているところに感嘆。あまりに面白かったので、近いうちに勉強会にお呼びしようという気になっている。もっと放談していただきたいです。

出版業界の話題は特に本日のパネラーは前向きな方なので後ろ向き話に比べると突っ込みどころが少なく、そういう意味では「安心して聞いていられる」ディスカッションだった。

名刺交換の時間が短くなってしまったが、当初から考えていた皆さんからは大体お名刺をいただけた。で、弊社の取組も一生懸命売り込み。皆さんアイディアは良いとは言ってくれるんですが、金は出してはくれんのだろうか。どうじゃろうか。

会社戻ってからメールでダメ押し。早速、某氏からお返事が。ネット系に絡んでいるヒトはリアクションが早くて良いが、オレは最近リアクションだけしか早くない(実作業はすごく遅い)ので、その辺はなんとも言えん。