仕事と晩飯とその他

日記です。

平積の冊数

昔、書店でバイトしていた頃の上司に「平積の冊数は2週間で売れる冊数にしろ」と教えられた。根拠は何かと言われるとあまりなさそうなのだが、発注した商品が入荷するまでのサイクルを考えると少し合点が行く。それ以来ずっとその教えを守っているが、入荷サイクルが短くなってきた今、新しい基準が必要になっている気もする。
平積みすべき商品についても色々教わった気がするが、大型店だったのでとりあえず「平積みせざるを得ないぐらい大量に入荷した商品を平積」にしていた。特に売筋のジャンルの場合。で、元棚で平積するのはロングセラー商品を中心に。ミニフェア的な展開もしょっちゅうやってはいたが、やはり平積は「新刊」と「定番」が基本だった。
最近出した新刊で、思ったほど売れなかった商品がある。これより以前に出していた類似の商品の方が安定して売れていたにも関わらず、多くの書店では、わざわざその新刊の平積を新しい方の商品と入れ替えている。いや、この言い方は正確ではない。こちらも新刊を平積みして欲しい、と頼んでいた。結果として売れていた既刊ではなく売れるか売れないか判らない新刊が平積された。で、売れなかった。
この平積を、以前の商品に戻そうと思っている。古い→新しい、は納得の範囲だが、新しい→古い、は難しいのは承知している。新刊の敗北を認めることでもあり、本来ならやりたくない。やるにしても難しい、が、難しいからといってこのまま放置しておけば傷はさらに広がってしまう。この辺の塩梅はなかなか難しい。平積の期間を延ばせば延ばすほど売れる可能性は増していくはずだが、平積しているだけで売れるわけではない。他の販促活動と平積のタイミングをどう連動させるか。だから、平積は難しい。