仕事と晩飯とその他

日記です。

品切について その二

本という商品は文化的なものであり代替不能なものだ、という点から言うと「何を言っているんだ」ということになるが、実は代替可能の場合が多数ある。一つは版型などが変わって別商品として扱われている場合、もう一つはいわゆる「名作」として多数の出版社から刊行されている場合、さらにもう一つは実用書などでどれをとっても大差ない(と思われる)場合。最初の場合と最後の場合、自社でそれを行っているのなら現在の入手可能な商品に誘導することは大きな意味がある。単行本は品切だが文庫なら入手可能、であったり、同じ著書を改題して刊行していたり、年度版で最新のものが入手可能、であったり。これらの状況は思ったより多い。品切情報でアクセスしてきたお客さんをうまく誘導できれば、品切情報そのものが売上を生み出す可能性もある。

書誌情報については現行の枠組みの中でさらなる収集を目指すことは、出版社以外のどこかが犠牲になれば可能だ。が、在庫情報は出版社が主体的に情報を公開しない限り現在の状態より進むことも有り得ない。その際、具体的なメリットデメリットをどう理解してもらうか、が具体的なテーマとしてあげられているが、「品切情報を上手に公開すれば既刊の売上が伸びる」という提案はしてみる価値がありそうだ。

とりあえず連載ネタにしたうえで、次回の例の会合までに紙を用意しておこう。