仕事と晩飯とその他

日記です。

電子辞書も電子書籍も次の世代のコンテンツが

金曜日には電子出版の件で某メーカーの担当者と話をしたりもしていた。

●書籍の形態をそのまま再現することに拘ると、なぜだか金がかかってしまうので得策ではない(紙の本を作るのと同じぐらいのコストがかかる電子書籍ってのは宣伝効果って事を考えても金がかかり過ぎ)。
●電子化に向いているもの(検索の必要なもの・インタラクティビティの必要なもの・テキスト以外の情報を必要としないもの)、向いていないもの(書かれているテキストと同様にレイアウトが重要なもの(例:語学教材)、絵本、マンガ)は既に明確である(漫画については電子化に向いているとする意見もあるが、電子化に向いているのは現状の形態ではない形でのコンテンツになると思われる。もちろん、紙で復刻できないものを電子で、という話はあるが、それは「資料」としての収集に近いものであると考える。つまり、今を生きている形態としての電子出版に紙の漫画は向いていない)。
●紙と保管しあうものに可能性は大きい。お互いに完結してはいるが、紙の書籍との併用によってより大きな効果(もしくはエンタティンメント性)などを生み出せるもの。
●本の「テキスト」ではなく、もっとコアなエッセンス(データ自体に価値のあるようなもの)を抽出し売ることは可能であり、かつ、商業的に成立知る可能性も高い(電子辞書にしても電子地図にしても「辞書」や「地図」自体がもともと紙でなければならない必然性を持っていなかった。より積極的に言うならば電子化によって紙での制約から解き放たれたとも言える。紙である必然性について考えたうえで電子化のメリットも考えてみるべき)

いつもの如く放談。進行中の企画の次にどうだろうか。メーカーはハードの機能を使い切る方に凝り固まっちゃうからなあ。機能を使い切らない(ある機能について専用機=単機能機としてに使ってしまう)ってのは「あり」だと思うけどなあ。

しかし、大手にしても中小にしても、IT関連、金かかり過ぎ。XMLに書き直すのに100万とかDRMの維持管理で30万とかPCserverのリース料が年間で300万近くとか、金を出す方も悪いんだろうが、「Open」という思想に対する挑発としか思えない。会社の環境、そろそろ本気でLinuxやら「Open Office」やらの導入を考えてもいいかも。

新世紀のラダイト運動はITで儲けようという仕組み自体を撃つものになる、と思いたいが自分もITの奴隷か……。