仕事と晩飯とその他

日記です。

超々巨大書店(と言えなくもない)

雑務をこなした後は昨日に引き続き年始。本日はトーハン5F・日教販戸田・日販王子。

今年は2日から稼動だが、年末ギリギリに在庫分を搬入したおかげで在庫切れは防げた模様。去年は結構切らしていたことを考えると、お互いに経験値があがったようだ。

取次の倉庫の規模はスゴイ。単純に本の量だけで言えばどんな大型書店もかなわない。動きの良い本などはパレットでゴンゴンと置いてある。製本所から直接搬入されている場合も多いが、出版社の倉庫から搬入されている場合も梱包された状態、つまり出来上がった直後の状態の本が山積みされているわけだ。

図書館はあまり好きじゃない。静か過ぎる、というか本を読むことに少し気負いみたいなのを感じてしまって抵抗がある。本屋は大きいほうが好きだ。でも、もしかしたら倉庫の方が好きなのかもしれない、ということに、今日、気がついた。例えば鈴木書店についても、岩波の本がびっしりと並んで、抜き出しをしている何人かを除けばひっそりと静まり返ったあの感じ。漂っているのはインクと紙の匂いだけで、余計なBGMなんかもない。棚だって無骨なモンだ。で、抜き出した本を持って下のフロアに下りると今度は台車を押す音なんかが響いていたりする。ゴミ箱には破られた梱包のクラフト紙が無造作に突っ込まれ、切れ端が周りに落ちていたりもする。さっきまで売れ筋の本が山積みになっていたはずの空のパレットからは木の香りがした。

ウチの会社では毎週王子に一人以上の社員が出向いて在庫商品の棚詰めを手伝っている。自分もたまに行くが、その作業自体は単純に楽しい。倉庫の中を歩きながら山積みの本を見て歩くのも好きだ。実際、かなり大きい意味での動向なんかは店舗だとミクロすぎて分からないが倉庫だと分かることも多い。

倉庫は、本が流通の上では徹底的にモノとして扱われている事を知るために有効な場所でもある。出版社で働く人間(もちろん編集者も)は、取次の流通倉庫を見学するべきだと思う。商品が多くの人手で開梱され、再び梱包され、高速のベルトコンベアに乗って仕分けされていく。内容なんかおかまいなく同じようにラインに乗り、またパレットに詰まれ、フォークリフトで運ばれる。

まあ、でも東ロジの方が衝撃的かな。雑誌として戻ってきた返品が最後ににはベール(古紙の塊)になってるし。資源の無駄を実感できる場所としては最強か。