仕事と晩飯とその他

日記です。

再録(書誌マスターについて)

皆さんは書協の<A href=http://www.books.or.jp/>Books</A>をご存知でしょうか? ご存じない方のために大雑把に説明すると、社団法人日本書籍出版協会のBooks.or.jpというホームページのことです。これは「データベースのためのデータベース」で、ここに掲載された情報を使っているオンライン書店は多数あります。ISBNのついた商品であれば原則的にはほとんど検索可能です(ただし、データでの登録を行っていない出版社の本は1年に1回しか更新されないので注意)。新刊の登録が遅れることがあるのを除けば、検索スピードも早いし、とても快適です。

Booksでは幾つかのオンライン書店と提携し、検索した本はすぐに購入や在庫のチェックができるようになっています。例えばジュンク堂さんだと池袋店の在庫状況と置いてある棚分類までわかります。紀伊國屋書店さんも新宿本店・新宿南店の在庫状況が出てきます。お店まで行ける場所にお住まいの方は購入前に現物を確認することも可能なわけです。IT化っていうのは多分こういう事を言うんだろうなと思わされる素晴らしい出来です。

ところがその中で弊社の商品についてほぼ100%「誠に申し訳ございませんが、現在この本はお取り扱いできません。」と表示されてしまうところがあります。楽天ブックスさんです。

では、なぜ楽天さんだけでそういう事態が発生してしまったのでしょうか?

楽天さんは取次(本の問屋さんです)の日販さん経由で「書籍」を仕入れています。弊社の商品は日販さんでは「書籍」ではなく「開発品」扱いですので、「書籍」とは窓口が違います。ですので、「書籍」を扱う楽天ブックスさんでは「お取り扱いできません」。

こんなことが何の言い訳にもならないのは百も承知であえて言っているわけですが、そういうことで弊社の商品は現時点では楽天ブックスさんでの購入は出来ないわけです

出版不況の遠因の一つとして「意味もなく複雑な取引条件」や「仲間内でしか分からない商慣習」等々もあると思います。お互いもっとシンプルにした方がいいんでしょうね、きっと。

↑↑というような文章を6月に書いたんですが、その後全く改善されておりません。相変わらず、データベースについては苦労しっぱなし。これだけPOSを導入する書店が増えてくると、「マスターに存在しない本は存在しない」のとほぼ同義語になってきています。けっこうキツイ。