仕事と晩飯とその他

日記です。

商売なんだから当たり前じゃん。

そりゃ、全く同じ意見ってことはないですよ。それでも随分と歩調を合わせてきたわけです。ただ、今回の件はどうかなあ。いや、今回の件だけではないのかもしれないです。オレはまだまだ紙の本の売上に期待してるし上乗せしたいです。いや、もちろん電子だデータだについても小遣い程度からもう少し大きい金額に成長させたいっていうのもありますよ、ありますけど、それでもやっぱり紙の本のほうが圧倒的に社の売上を支えてるわけで、やっぱりそこをもっとしっかりやりたいですよ。と言いつつきちんとできてるかどうかは微妙なんだけど。以前から「アマゾンがー」みたいな話題が嫌いなんですよ、だって、普通に本屋でちゃんと売ろうと思ってる書籍の出版社ならアマのシェアって10数パーセントのはずですよ。もっと高いのって単に書店への働きかけが足りてないだけだから。まあ、もちろん色んなアイテムがあって、弊社でもオンラインでの売上が極端に高いシェアになってるアイテムはあります。それでも50%越えるようなのは瞬間最大風速的な数字を除くと無いなあ。何が言いたいかって言うと、電子でどうこうはアマゾンでどうこうと似てるってこと。期待は分かる。分かります。どこの社でもそうだと思うけど、ある種の本のヘビーユーザーでもある編集者の多くがアマゾンで本買ってるし大量に買うから電子書籍での購入も少なくない、です。だから、「今時、本はアマゾンで」みたいな話が普通にある。いや、あった。でも、それでも本はそのほとんどが本屋で売れてるんですよ。「今時、紙なんて嵩張るし思いしやっぱり電子でしょ」みたいな意見も聞きます。聞くけど、実際には紙の本のほうが売れてるんだよ。だってさあ、「これからは電子だ!」みたいな本が紙の本で(新書が多いけど)出るんだぜ。電子の時代なら紙で出すなよ。オレはそう思うんだけど、それっておかしいのかなあ。ともかく、「イマドキ」って言われたら信用しないようにしてるんだけど、なんかそんな流れを感じています。

あのね、昔がいいとかそういうことじゃなくてね、「言うほど盛り上がってねえよ」ってこと。それと、「そうは言うけど、それって全体の潮流なの?」ってことです。世の中ってねえ、そうそう変わんねえよ。そうそう、それと、もうひとつ。本屋で売れなかった本がアマゾンで売れるなんて期待は幻想だっていうのはだいぶ人口に膾炙してきたと思ってるけど、「紙で売れない本は電子でも売れないよ(もちろん、例外はあるけど大抵はそう)」っていう事実は何で普及しないんだろう。これは言い換えると「紙を売れない出版社は電子も売れないよ」ってことでもあります。

今のところはまだまだ紙がメインなんだからさあ、電子で小遣い稼ぎもいいけど、もっと紙の本売ろうよ。ていうか、オレはまだまだ紙の本を売りたい。ノスタルジーとかじゃなくて、だって、そっちのほうが売上のメインだから。電子のほうが大きくなってきたら電子売るよ。ああ、多分オレは電子しか売ってない出版社で働いてたら頑張って電子売ってると思う。売れるもの、もしくは売るべきものを売るってだけの話じゃないの。

商売なんだから当たり前じゃん。