仕事と晩飯とその他

日記です。

「不整脈棚」への憧憬

手に入らない本のリストっていうのは面白いと思うんだよね。某Webサービスの某氏が作った某オンライン書店で手に入らない本のリストっていうのがあってすごく面白いんですよ。その話題掘り下げるだけで一冊新書になりそうなぐらい。まあ、実際のところ半分ぐらいは理由が児ポ法関連なんであれですが。

なんか切り口を工夫すれば本との出会いはまだまだ増やせるんではないかと。セレンディピティかあ。確かにそうかも。

オレ的には文脈棚に対比する意味で「不整脈棚」とかって言ってるんだけど、そういう「売りたい」とか「オススメしたい」とかって意図とはちょっとずれてるなんだかわけのわからない出会いを増やしたいですね。本屋のブックトラックに積まれた棚に出す前の本との出会いとか最高なんではないかと。どっちかっていうと昔の古本屋っぽいイメージかなあ。

それとは矛盾してるように聞こえるけど、一方で「皆が下敷きにできる定番」というものにも憧れる。なんというか、確実に共通の話題にできる本。定番の児童書や教科書に出てきた話とかがそれに非常に近いけど、それともちょっと違う。ある種の時代の空気を共有するための前提とでも言おうか。

でも、本って実は映画やゲームやテレビと比べて共通の話題にしにくい。ベストセラーでも読んでるヒトはごく限定されるし、特定のジャンルに絞ればさらに読者の数は減る。だからこそ限られた中での共通の話題になりうるのかもしれないけど、オレが思ってる定番はそういうのとはちょっと違う。コミックはそれに近いものがあるけど、それもテレビやアニメを前提としている。「フランダースの犬」とか「アルプスの少女ハイジ」とかは共有されてるイメージはアニメ由来でしょ。

なんかうまくまとまらないが、そういう「(ど真ん中の)定番」みたいなものを前提に、そこから先の出会いとして「不整脈棚」的なものがありそうな気がするんだよなあ。

まあ、「(何が何でも)売らねばならん」とか「(とりあえず無理にでも)売るだけ」みたいな中で仕事してるからこその売れないとか売らない方向への憧れなのかもしれない。ああ、あれか、K野さんが言っていた「客の来ない飲み屋がやりたい」みたいなあれか。んー、そうかなあ、そうなのかなあ。どうかなあ。