仕事と晩飯とその他

日記です。

雑誌化してるってことなんだろうなあ。ということは今までと違う方向性もありってことか

なんだか以前にも増して書籍が雑誌化しつつあるのを感じる。特に、編集の重要性みたいな話が不自然なぐらいに強調されるのを聞いたり読んだりする度にそう思う。書籍の編集者が雑誌の編集者に近くなっているってことなのだろう。編集者というより編集長ってイメージかなあ。書籍の著者がライター化しつつあるのと表裏一体と言うかなんと言うか。こういう状況が続くようであれば刊行点数は減らないだろうなあ。そして岩波に続いて新潮も新書を電子化とのこと。書き下ろしの新書と雑誌の特集の抜刷の近似については『どすこい出版流通』で田中さんも指摘していたけど、確かになあ。それでもまだ新書は本来は単行本で出せるはずの企画を安価で手軽にって方向性持ってると思うけど、なんというか、実用書やビジネス書のジャンルでは書籍ではない何かを作ってるということを明確に意識し始めている編集者もいそうだし。それはそれでもちろんありなんだろうけど、なんかどこかで刊行の形態または流通のありようについて大きな飛躍もしくは変化が起こるのかも。考えてみるとフリーマガジンっていう方向性が書籍に対して適用されても全然おかしくない。けど、単純な広告メディアとしての方向性ではないことも予測はできる。純粋な意味での広告媒体とは違うけどある種の広告媒体として成立している書籍は既にあるが、それはむしろ販売されていることに意味があったりするわけで。とは言うものの、やはりフリーマガジン的な方向性は充分に考えられる。むしろそれに向いているのではないかと思われるジャンルもないわけではないわけで。広告という枠にこだわらずどこでどういう風に回収するかさえしっかりしていればそういう流れは思いのほか早く訪れてくるのかも知れない。うん、既に一部の書籍はそうじゃんってヒトもいそうだし、その気持ちもわからないではない。ヒトを売るって意味ではめざましい成果をモノにし続けている出版社も。けど、それでもまだ書籍として成立する何かにまだまだ縛られてる気はするんだよね、いい意味でも悪い意味でも。どっちにしても書籍をある種のメディアとして換骨奪胎するという話になれば単発のディストリビューションのみを前提というわけにはいかないだろうなあ。ただ、オレ自身はそういう出版の流れに乗りたいかって言われると正直そうでもない。やっぱり売る価値のある本を売りたいんだよね。ヒトを売るためのツールを売るって話には根本的に抵抗あるよ。頭カタイと思うけど、まあそのあたりがオレの限界ってことなんだろうな。