仕事と晩飯とその他

日記です。

文字数・行数・余白

Willcomの電話機を変更。Streakとの2台持ちに。早速、青空文庫や Project Gutenberg から数点落として試す。

これなら読めるな。

以前パソコンで読もうとした時はモニターを見るのが疲れてダメだった。紙にプリントしてみるのも分量が多いと読みにくいことこのうえなくてダメ。そのあたりでは「やっぱり紙の本のほうが読みやすいのか?」と思うことが多かったのだが、5インチ縦・横書・文字サイズやや大きめはかなり読み易い。

パソコンの電子書籍が読みにくいのは顔の向き(本は下を向いて読んだほうが読みやすいのに対してモニターは正面を向くので読みにくい)が大きいと思うが、版面と文字のサイズもあるのではないかと思う。横書きだと一行が長すぎて読みにくい。かといって文字が大きくても読みやすくはない。A4の紙にプリントアウトして読むこともあるが、A4でも版面が大き過ぎると思うことは多いし、文字も「大きいな」と感じる。だからといって文庫本程度のサイズの文字にすると一行が長過ぎてやはり読みにくい。縦書きでも横書きで一行の文字が多過ぎたり行間が狭かったりすると読みにくい。

書籍はよくしたもんで、1ページの中に納まる行数や1行の文字数、更には余白まで、「版面」として非常に読みやすくなっている。読み易さというとフォントの話をする人が多いけど、個人的には文字数・行数・余白が気になる。逆に、紙の本でもそのあたりで「読みにくいなあ」と思うことは少なくない。

縦書きはともかく、横書きでの版面と文字数・行数のバランスによる「読み易さ」はかなり難しい。自分の場合に限るとは思うが、洋書ではなかなか「読み易い!」と思える機会が少なかったりする(慣れてないからっていうのは大きいが)。ペーパーバックは自分には文字が小さ過ぎたり行間が詰まりすぎていたりページの余白が少な過ぎたり思えることが多い(安く売るためにページ数を減らしたいのだろうか?)。ハードカバーは一行の文字数が多過ぎる、というか一行が長い。横書きで一行が長いと集中して読んでないと目が泳いでどこを読んでいるか分からなくなることがある(オレだけ?)。

ちなみにウチの会社の本は横書きがほとんどだが、読み物ではないので行単位の「文章」を読ませるわけではない。なので何とか成立している(たまに解説やコラム等で読み物的な要素が多い本も出ているが、正直に言ってそういうまとまった文書は「やや読みにくい」と思うこともないわけではない。ので、最近は一行の文字数・行間・余白含めて色々と相談していたりする)。

縦書きが読み易いという人の気持ちは分かる。子どもの頃から慣れているからだろうが、自分も縦書きは読み易い。

なので、ますます横書きの読みにくさが、紙だろうがモニターだろうが、気になる。

画面が小さめで下を向いていれば顔の向きは紙の本とほぼ同じになる。後は版面の文字数・行数だが、これが簡単に調節できるのが電子の「読み易さ」のツボなのだなということを改めて実感。

活字のびっしり詰まった英語の本は英語圏の人にとっても「読み易い」ものではないのかもしれない。

縦書きだと下手に自分で版面の文字数・行数・余白をいじるよりプロがビシッと決めた版面のほうが読み易いと思うのだが、横書きだと自分で読み易い文字数・行数・余白を調整したほうが「読み易い」と思えることがある。もちろんフォントの問題もあるのだが。

日本でも英語圏でも「本は(元々)読み易い」と思っている人は多々いるとは思うが、「読み難い」と思っている人も少なくない(内容の問題でなく)。

ところで、電子書籍では文字数・行数の調整が出来るものは少なくないようだが、できれば余白の調整もしたい。というかできるようになるとさらに読みやすくなるような気がする。

蛇足だが、最近は紙の本を読んでいると活字の印刷が綺麗過ぎて目が疲れることがある。文字のリンクやエッジがシャープすぎるのだ。活版とは言わないが、昔の本みたいにもう少しエッジが柔らかいと読みやすいんだけどなあ。インクを節約するためにでいいからわざとランダムにかすれを演出したりしてくんないかなあ。

紙の本も読み難い本ってあるよなあ。文字数・行間・余白って長いこと時間かけて磨かれてきたノウハウだったのに、DTPの普及で諸々の前提が吹っ飛んでしまった感じ。いや、DTPを真剣にやってるヒトのほうがその辺よく考えてるか。

ここでオレがああだこうだ言ってる文字数・行数・余白の読みにくさは内容の問題ではない。読みやすい内容でも読み難いことはあるし、良いにくい内容出も読みやすいことはある。今までは読む側はそこは我慢していた。が、これからは我慢しなくていいのかもしれない。

そういう意味で、電子書籍が動向ということとは別に、端末で文章をよむということについて考えさせられている。

とか、言ってみる。