仕事と晩飯とその他

日記です。

在庫ステータス

出版社が公開する在庫ステータスについては数年前の情整研の際に各社判断での運用を見直しシンプルなものに変えるという大きなチャンスがあった。が、結局その段階ではうまくいかなかった。極端にシンプルに「今すぐ出せます」「今すぐは出せませんが○○以降なら出せます(重版中)」「今すぐは出せません。いつ出せるかは状況によって(返品待ち)」「未来永劫出せません」ぐらいにしようという意見もあったのだが、なんというか、現状を変えるということを嫌がる方向性というのはなかなか強固なものがある。いったんチャラになってしまってからは停滞している。

情整研は零細出版社や書店の意見を伝えるためのいい機会だったが、残念ながら活用しきれたとは言えない。今につながらなかった部分もある。

今、別の動きが始まっている。その延長線上には発売日や在庫ステータスの話題が当然含まれている。今度は前回よりも大きな成果を獲得したい。地味ではあるが、ちょっとした変化が色んなことの流れを変える。

そのためには中堅クラスを堂動かすかが重要だ。よく大手が悪いみたいなことを言う人がいるが、実際には今までの仕組みに特に不満がなかった準大手・中堅クラスが動かない。本当に、全く動かない。いや、動かなかった。動くのは大手とフットワークの軽い零細ばかりだった。

しかし、これだけ状況が切羽詰ってくると準大手・中堅クラスも動かざるを得なくなるはずだ。現にリストラとかで話題になっているようなところも多々ある。そのあたりを巻き込まないと。

とは言うものの、便利なことは言うまでもないPubLineや共有書店マスタ、新出版ネットワーク(出版VAN)でさえもせいぜい400から500程度の出版社が利用しているに過ぎない。これを広げるためには実利も必要だ。

在庫ステータスの話題は、小売からのフィードバックによって大きく変わる可能性がある。現に某オンライン書店もこの件については強く関心を寄せているようだ(などと曖昧に書いておく)。某生協とか業界再編的なところの渦中の某社なども。

それを思うとやっぱり面白い時代なのかもなあ。ちょっとでも関われるってのも幸せな話だ。