仕事と晩飯とその他

日記です。

そこに可能性はあるのではないか

久々に印刷会社の方と。まあ、当然の如く電子書籍の話。

紙の質感とかクォリティにこだわってると足元すくわれると思う。でもさあ、そうは言っても、紙でどうこうできることってまだありそうなんだよなあ。

今日ああだこうだ話したのは紙の本を印刷会社からお客さんの手元に届けるまでの過程でのロスについて。紙の本はとても傷みやすい。簡素化されたことによってさらに痛みやすくなっている。ちょっとぶつけて角が傷んだ本はそのまま販売されるのか。汚れたり表面がすれたりしてもそのまま売るのか。日焼けは。湿気は。輸送はそんな痛みやすいパッケージを美麗なまま届けなければならない。そのための負荷はけっこうなもんだ。

制作過程の手順を減らしたり、逆に効率化によって点数を増やすことで一点あたりの原価を削減したり。そんなことはそろそろ限界に達しそうな勢いだ。

輸送のロスを見直すこと、それは大きなコスト削減にはつながらないかもしれないが、見直してみる価値はある。

とは言え、それも金額で考えるとあくまで限定的だ。もっと大きな、前提を覆すような提案が求められているのだが……。

技術的なブレークスルーによるリサイクルコストも含めた紙そのものの低コスト化も考えられなくはない。ただ、現状それは「期待」でしかない。

輸送のロスを解決するための手立ていは可能性がありそうだ。が、これも出版社一社で何とかなる話ではない。取次や書店も巻き込んで物流そのものを見直さないといけない。いや、それ以前に、どういう状態が「痛んだ状態」なのか、買う側の視点で改めて定義しないといけない。事故率って簡単に言うが、事故って何だ?

言うのは簡単なんだけどなあ。課題はあまりに多い。