仕事と晩飯とその他

日記です。

Jの話(前回の続き)

川上に媚びず、かといって惰性にも流されない、そんな小売への期待感がオレにはある。といった旨の話を匿名で。

ひょっとすると、後で振り返った時に再生の始まりだったと思える動きになるんじゃないかという予感もある。ただし、オレの予感は当たったためしがないが。それにしても、従来型の書店経営に横たわる大きな課題のひとつが川上からの不自由だと自分は考えているのだが、それから脱するためにはスケールメリットを生かしたバイイングパワーを行使するか、そうでなければ徹底的に顧客寄りの姿勢を維持するか、どちらかになるのではないだろうか。うすうす感じている方も多いと思うが、オンライン書店では従来型の「仕掛け販売」が徹底的に空回りすることがある。逆に新しい形での「仕掛け販売」が予想以上に効いてしまうこともある(らしい。ウチの会社では例が無いが)。顧客の嗜好をコントロールできる部分とできない部分、ネット以前のメディアが得意としていたところとそうでないところ。行き着く先はどこなのか。煽って消費は果たしてどこまで成立するのか。そこから脱却することは夢物語なのか。と、同時に、出版という古臭い形態が実はコンテンツのパッケージ化と回収という点において非常に優れている一面を持っているという事実。

諸々を鑑みても、作る都合売る都合に流されない小売の出現に、自分はやはり期待したい。そこからでなければ再生もないと信じている。