仕事と晩飯とその他

日記です。

いい方向に変わるのならわかるが

先日、さほど遠くないところにある某超大型書店から客注分の注文を受けた。ちょうど営業担当者が行くところだったので「直納しますよ」と言ったら「直納は禁止になったんです」ということで断られた。

注文の段階から電子化すべきだし例外的な処理はなるべくしない方向で進むべきだと思ってはいるが、この店で「直納受付禁止」という厳しい現実を前にちょっとため息が出た。

やはり、思ったとおり、大きな流れの中に乗るか否かは中小零細出版社にとって死活問題になってきている。オンライン書店はそれこそ巨大なデータベース、ある意味システムそのもの、だからこそ矛盾が反映されやすいわけで、そのあたりは今まで無頓着だった出版社も薄々気がつき始めているようだ。が、しかし、システム化の弊害は取次(実は書籍の口座を持っている零細出版社には思いのほか「優しい」、というか甘やかし過ぎではとすら思うことも多い)や倉庫がバッファとして機能している限り出版社には見えない。見えないから怖い。

<a href="http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-7808-0111-8.html">『日本の出版流通における書誌情報・物流情報のデジタル化とその歴史的意義』</a>を読んでいる。まだ途中なのでなんとも言えないが、情整研に参加していたひとりとして思うところもある。「南北問題」というネーミングの妙にはグッと来たが、その根本的な理由が取引条件なのかという点について著者が感じるほのかな疑問が伝わってくるように僕には感じられた。