仕事と晩飯とその他

日記です。

読者に恥をかかせない

レッドツェッペリンがダウンロードされまくってるらしい。これから大物がどかどか解禁される予定だそうだ。で、ターゲットは上の世代。PCにはさほど抵抗はないし小金はあるし、若い頃聞いた音楽を聞きまくりたいという欲求にぴったりと合致。これからのITは熟年世代を主なマーケットとしてとらえ直す段階に突入する、ということらしい。ビートルズが解禁になるのが契機になるのではないかとのこと。なるほどねえ。ケータイは若者でPCはオッサンオバサンか。なんかわかる気がする。で、PCの方になじみのあるオレはオッサン。それについては特に悔いも反省も無し。実際にオッサンだから。でも小金は無いけどな。
 本も、電子書籍というよりはまずはオンライン書店が熟年をターゲットに新たな攻勢をかけてくる模様。古典の新訳もそうだが若い頃に流行った本の復刊とか、若い頃に読んでおきたかったけど読んでなかった本とか。活字大きめで。現状ではばらけている感があるが、マーケットが成熟してくると元々が小さくないだけに一気に膨らむ可能性が高い。
 その市場、誰もが狙ってる。だけど自分たちには何かが足りなくてうまく訴えかけることができない。老人力? いや、そういうことじゃなくて。
 先日、某新聞社の某配布誌に掲載されていた某誌の元編集長のインタビューで「読者に恥をかかせない誌面作り」というのにハッとした。だからルビ、だからパンフォーカス、だから文字大きめ、だからちゃんと説明。売れるための方法論の基礎が違う。いや、単に売るためではない。本も雑誌もどこまで行っても読者のものだということ。出発点がそこ。作り手のものでも出版社のものでもない読者のものとしての本作り。だから妥協しない、だから手を抜かない、だから自己満足に陥らない。
 「読者に恥をかかせない誌面作り」、肝に銘じたい。