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日記です。

金太郎飴書店はどこにある? その1

金太郎飴書店なんてどこにもねえよ。と、オレは思っている。

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そのうえで、最近は「個性的な品揃え」というより「商材の一つとして書籍や雑誌を扱った結果としての偏った(が、しかし、その範囲では目の行き届いた)品揃え」というのがありそうな気がしてきた。これは物理的に書店店頭の棚スペースに限界があるということやマージンミックスの可能性としての本以外の商材という点を含んでの考えだ。

なんでもかんでもは置けない。多くのお店ではお客さんが「本屋なら当然置いてあるだろう」と思った本を置かなければならないが、そのためのスペースは有限だし、それ以前の問題として配本や仕入の問題の壁は大きい。

だから、思い切って仕入れない。仕入の能力というと売れ筋を確保してナンボ、という感じがしてしまうが、実際には自店舗の客層とニーズに合わないモノを仕入れない、というのも大きな能力であると思われる。「いや、それ以前に入ってこないんだよ」と言われそうだが、そういう店で「要らん本は入ってくる」という話があるのも事実。

ただ、その際に重要なのは個人の思い込みや思い入れではなく、淡々と客層やニーズを捉え直すことだと思う。要らんと思っているジャンルの本が実はいやいや棚に置いている間に売れてしまっていることも多いはず。自分がおきたい本とお客さんが買いに来る本とのギャップをどう埋めるか。まずはそこを再確認したうえで、それでも「あえてこれを」という段階で始めて「個性」を感じられるお店が生まれてくるのではないか。

実際には金太郎飴書店はやろうと思ってもできない。難しい。書店のほうも一律的な品揃えに対しての抵抗感は大きい。ましてそれが買切のような形であればほぼ無理。「どこにでも置いてある」ということが世間の話題に、そしてやがて販売につながる可能性があるのに。

近所の某チェーンでは新書は最新刊+数点の売れ筋だけしか置いていない。それで良いか悪いか、最終的にはお客さんのニーズがどうなっているかがわかってしまえば問題ない。自分はアレはアレでありだと思う。多分、最近の大量消費されている新書の既刊はブックオフの売れ筋になっているのではないかと予測しているのだが……。