仕事と晩飯とその他

日記です。

本末転倒。

ADSLが普及し始めた頃どこかの掲示板で「ADSLの速度を計測するためにパソコンを起動する」というレスを読んだ。

昔の知り合いで「ギターがうまくなりたいからギタークラフトを習うことにした」という人がいた。

実売データはまさにそんな「本末転倒」感に満ちている。営業にとっては本を売ることが目的であって実売データに振り回されることが目的ではない。まあ、全く気にしないのもアレだが。営業(もしくは販売)は仕方ないですよ、数字に振り回されるのは。数字を出すのが仕事ですから。ただ、その数字は「きちん把握できている」ことが前提だし、「瑣末な数字に一喜一憂しない」ことも鉄則。ミクロなレベルでの検証が必要なことは多いが(イレギュラーに売れた・売れない)、今集められるデータはもっと大きな視点で見て初めて意味を持ってくる。ロングテールなんかもそう(と言いつつ最近は本当にロングテールに意味があるのか疑問を感じてはいるが)、細かい数字を追うだけでは見えてこないものをどうみつけるか。

それには意外と「勘」が重要ですよ。よく言われる「仮説と検証」についても最初に仮説を立てる際に知識と経験に基づいた「勘」はかなり重要なファクターなっている(はず)。

書店や取次から回収できるデータだけでなく、自社で把握できる直販や納返品についてキチンと捉えることも重要なんだけど、その辺がおろそかな状態で「実売」にこだわっても意味はない。