仕事と晩飯とその他

日記です。

最近の話題から(その2)

3●Google全文検索

Googleによる全文検索は、アマゾンのそれとは違い思想的な背景を持ったある種の「運動」であると理解しています。全ての知識を誰もが気軽に検索し使用できるようにする。『Whole Earth Catalog』のような「全地球規模でのナレッジマネジメント」を根底とし、現状の書籍を基準とした知識の集積とは矛盾していませんが、書籍を「商品」として流通させるという仕組みとは真っ向からぶつかっているように見えます。

ですが、本は知識の集積だけでなく娯楽として、また収集の対象物としても成立しています。そういった「本」のあり方とは違うところを目指しているのではないかと思います。

ただ、これをやられてしまうと「一般的には入手不能になってしまった書籍をネタに二次的な言説を弄する知識人」は困るでしょうね。逆に原典に常に触れられることによって一般的な読者の読書への幅は広がるかもしれませんが。

4●桶川及びSCMについて

SCM(サプライ・チェーン・マネジメント)と言っても、前提となる情報基盤が整備されていない段階では不具合も多く発生しそうです。ですが、SCMは万能ではないにしても従来の流通にも多くの問題があったわけで「従来のままで良い」ということで無ければ変化には対応せざるを得ないのではないかと考えています。

各書店での実売・納品・返品・在庫はわかり始めた段階、出版社からの書誌・在庫は不完全、店舗情報の整備など、全てここ数年の話です。

今回の桶川についてはまるで公共事業のような「箱モノ」的な感慨を抱いています。外観は立派になっても中味はどうなんでしょうか。

不安だけでなく不平や不満が無いわけではないです。横文字系の胡散臭さはSCMからも嗅ぎ取れます。

ただ、そうは言っても従来の方法でもうまく行かなくなってしまった現状を乗り越えるための取り組みとして、否定的に捉えることはしないつもりです。

繰り返しになりますが、情報基盤の整備が不足しています。この状態で需要と供給をコントロールしようとしたところで従来と同様に人的な資源による部分が大きくなることは想像に難くありません。中間に立つ人間が不足した情報から柔軟な判断を下せるかどうか、今のところは見守っていく考えです。が、もし、そこに硬直した判断しか見出せないのであれば、通常の営業活動の延長として積極的に働きかけを行っていくつもりです。