仕事と晩飯とその他

日記です。

客注のスピード。

田舎で高校生だった頃(20年以上前)は本をたまに注文していたが、一ヶ月ぐらい平気で待っていた。たまに2週間ぐらいだと「早い」と思った。

本屋で客注担当をしていた頃(10年以上前)は、翌日(神田村で在庫が見つかった場合)・一週間程度(ト・ニなどに在庫がある場合)・十日〜二週間程度(版元から取り寄せの場合)・一ヶ月以上((雑誌のバックナンバーを雑誌番線で頼んでしまったような場合)といった感じ。物の流れがいちいち色んな所でつかえているようなもどかしさ。ちなみに途中の過程はほとんど把握できなかった。

先日の注文は土曜日に頼んで水曜日に入荷の連絡。早いか、遅いか。

今回の場合、子どもと一緒に本屋に行くのは土日なわけで、それまでに入っていれば使ったこちらとしては「合格」なんじゃないかという気がする(甘いか)。

自社のサイトなんかでは注文受付の翌日に配送したりもしているが、最近、「早さだけではないのかも」という気がしてならない。それは「コンビニ受け取り」が意外と支持を集めているという事実にも関連している。

弊社が読者からの直接注文のスピードにこだわっているのは、昔、ブックサービスの役員に「早さは最良のサービス(の一つ)だ」という旨のことを言われたからだ。それ以来、発送についてはなるべく迅速な対応を心がけている。時代は変わり、宅急便は早さに加えてきめ細かい時間帯と配達日の指定も重要なサービスとして打ち出している。ならば、近所のコンビニで自分の都合の良い時間に受け取れる、というのはサービスとしてはかなり優秀なのではないか。

で、何が言いたいかというと、週一で本屋に行く人にしてみれば、そのタイミングまでに本が入っていれば良いわけだ。入るタイミングが予定として分かっていればそれで充分なはず。逆に、「早い」と言っても明日なのか明後日なのか分からないよりも「○○日後に入荷します」ということを伝えられることが重要なのではないか。

客注問題について言えば「早さ」は確かに相変わらず重要な問題だが、それは全てではない気がする。店頭で受け取る場合について言えば、「何日後までに必ず入荷」のうえ「入荷連絡」でも多くの人の満足を得られるのではないだろうか。

早さだけで言えば店頭にあるものを買うのが一番「早い」わけで、わざわざ頼む人間は「確実に入手」を期待しているのではないだろうか(甘いか)。