仕事と晩飯とその他

日記です。

商機あり。の続き

全ての商品に関する情報を事前に仕入れることは不可能ではないかもしれないが現実的には非常に困難だと思われる。品揃えについて版元の協力が不可欠というのは、見本としての一冊をより多くの店に配本できるか、また、商品に付随する情報をより多くの書店に情報として送り届けることができるか、そして情報を得た書店からの発注により早くより確実に応えることができるか。

つまり、広く配本し、広く告知し、必要充分な在庫で書店の注文に応えられる体制、これなくして書店の品揃えは実現しない。

品揃え、と言っても物理的なスペースのことを考えれば全書籍を揃えることは不可能、つまり、店の側でも自店の客が望むであろう品揃えを把握し、それに対応した情報を収集し、商品を調達する、ということが重要になる。大型店化はその意味では上記のためのスキルを阻害すると言っても良いかもしれない。

話がそれつつあるが、要は、小さい店だからこそ品揃えが重要、そしてそれはけして店からの提案だけではなく、お客の声に耳を傾けた結果であっても良いのではないか、ということが言いたいのだが……。

前提としての出版社の対応がやはり鍵だし、間に入る取次の対応も重要だが……。

版元や取次はどれだけ読者を意識して流通を捉えているのだろうか。そして店舗も、「ただ配本されたモノを並べるだけ」ではない品揃え、「自分が提案したいモノではなく顧客が求めているモノ」を意識した品揃えはできているのだろうか。

つまらない結論かも知れないが、ベストセラーを求めているお客さんがいるならそれを揃えるのが本屋の仕事だと思う。そしてベストセラーだけでなく、ロングセラーをきちんとフォローするのも本屋の仕事だと思う。

などと偉そうに思うがあまり結論になってはいないようにも思う。