仕事と晩飯とその他

日記です。

これで良いのか?

3巻の途中で中断していた『磁力と重力の発見』をようやく読み終える。オレは学問の本質などこれっぽっちもわかっとらんし、物理学に対する理解も『初等物理学』(原島鮮・著、裳華房)程度のものでしかないということが良く分かった。最後まで密度の落ちない素晴らしい本だった。名著ではないかと思う。高校生の頃に出会っていたら人生が変わっていたかも、と本気で思う。ガモフやホーキングよりインパクトがあった。読み物的な要素としてはやはり2巻がダントツで面白かった。少し時間を置いて再読したい。

近所の書店で『内側からみた富士通成果主義」の崩壊』(城繁幸・著、光文社)を購入。なんともいえない文章に違和感を感じつつも、結局、夜までに全部読んだ。内容についてはいろいろ思うところもある。成果主義がうまくいっている例としてベンチャーの事例を挙げている点とか仕事に対する考え方とか中小企業の実態に対する理解の甘さとか、突っ込みどころは満載な気もするが、それ以上に気になったのがこの本の「未来型日本語表記」及びフォントなど含む体裁。ヨコ書きはいまさらさほど気にならないが、フォントがなんかイマイチ(好みもあるが)。ルビは読みにくいと思う。そして最大の違和感は問題の「未来型日本語表記(英語(あるいは他の外国語)混じりの4重表記)」。なんか必然性あんのか? このシリーズそのものが語学教材を意識しているようだから意味はあるのかもしれないが、読みにくいこと甚だしい。のみならず、表現によってはギャグなのかと思えるほどのある種のおかしささえ醸し出されている。「どうすることもできなかった nothing to do。」とか「まったく予想していなかった unexpected。」とか、「なにを言い出すんだ」 What are you talking about? ってそのうち読んでるほうが getting mad で nobody reads だっちゅうの。

カバーやオビの廃止や再生紙の使用についてもその理念を高々と謳っているが雑誌的な売り方を前提としているのであれば確かにカバーもオビも要らないだろう。でも、改装どうすんの? ヤレ本が増えたら再生紙もへったくれもあるか。

バカの壁』の時もああいうテーマの本を口述筆記で作ってしまうという姿勢に驚いたが、これもなかなか負けてはいない。本作りってこれで良いのか。

そりゃ、買わずにメモ書きで済ます主婦が出てきても文句言えんわな(って書き過ぎか、オレ)。