仕事と晩飯とその他

日記です。

色々考える。

お客さん(この場合は立ち読みも含む)から常に「新しくて珍しいもの」を求められ続けていれば、どうしてもモノの入れ替わりも発生する。返品が多くなるのは必然だが、返品が増えれば増えるほど手間もかかる。減らす努力はしていたとは思うが、お店の性格として宿命的に返品は切り離せないように思う。
全店閉店に至る詳細は分からないが、「黒字であった」としても、先月ぐらいから栗田の新刊配本も止まっていたし、この先店頭の商品が薄くなっていくことは避けられなかったはず。
良し悪しは別として、店のイメージや棚そのものを作るために置いておく本と、とりあえずお金にするために並べている本があると思う。理想と現実、というか建前と本音、というか。普通はデザイン関連の高額本より「どこでも売ってるベストセラー」のほうが売れる。もっと言えば、ベストセラーとまで言えなくともボチボチ売れている変哲の無い本(商品としてはつまらない本と言う人もいるが)をどう売るか、それが本屋(も版元も)の課題のように思う。ロングセラーが、とか棚が、とか、結局全てものすごく地味だ。地味な商売なんだ、本屋はきっと。
「なんでも揃っている」のは幻想だと思うが、「自分が今欲しい本が置いてある」と思ってもらえないと「品揃えが悪い」と言われる。ツライ商売だな、本屋って。