仕事と晩飯とその他

日記です。

あえて暴論を…… その2

書店から見えている出版営業とは1.のパターンの部分だけだ。というか、1.の場合、書店がなければ仕事が成立しないわけで、当然と言えばあまりに当然。

だが、現実には2.や3.の仕事もしているし、会社によってはそちらの仕事がメインだったりする。同じく「出版社」と名乗っていても、方法論は全く違う。規模の問題ではない。取次を通す通さないの問題でもない。もちろん、良い悪いの問題でもない。例えば講談社小学館集英社は1.の王道だが、日経BPは2.でダントツ、中央出版は3.の代表格。で、小さい出版社でも「書店では買えません!」というのは3.だし、自費出版は2.だ。

たいていの「出版社」はこれらのパターンを組み合わせる形となっている。なぜか? その方が安全だから。一つの方法論に頼るのは不安だし、ある意味での多角化と言えなくもない。これを「ビジネスモデルの問題」と言い切ってしまうのは簡単だが、あるビジネスモデルが他を打ち消す方向で働いているとしたら、打ち消される方向にいる者にとっては由々しき自体だ。

問題は、出版社自身が、自分たちがどこに向かおうとしているのか、軸足をどこに置くべきかを明確に把握し切れていない場合が多いということ。

リアルだろうがバーチャルだろうが「書店売り」をメインに考えるのか、それとも自費出版や広告で稼ぐのか、直販か。会社としてのスタンスが明解になれば営業のやるべきことは自ずと決まってくる。

とにかくこの大枠の部分で中途半端な事をやっては駄目だ。特に書店売りから直販への切替は下手をすると致命的な結果を招く場合もある。その出版社にとって書店売りがどれだけ重要か、キチンと把握した上で取り組まないと、一度店頭から消えた商品を復活させるのは至難の業だ。

というようなことを考えてるんだろうか、みんな。特に中堅出版社の営業、書店が激減したときに慌てても遅いって。

って言っても遠吠えか……。