仕事と晩飯とその他

日記です。

全てやり尽くしたって言えるはずもない。

全国有数の大型書店三店舗の売上急減について、どうも腑に落ちない点が多く、ちょっと手間をかけて他の出版社の分も含めてデータを整理し直してみた。結果、あるお店が突出して「良い傾向(売上のメリハリがはっきりしており、今後の改善点が明解)」であることがわかったが、「良い傾向ではない(売上のメリハリがはっきりせず、今後の改善点が不明瞭)」お店は両方とも特定の営業担当者(ウチの会社の)の受け持っているお店だった。

「ここの二店舗は各出版社の注目度も高く、営業の競合も激しい」。
確かにその通り。非常に厳しい。でも、それは「他の会社の営業には勝てない」ってギブアップしているようにしか聞こえませんが。

「他地区の大型店や沿線の新規店の影響が大きい」
それも良く分かる。うろ覚えだが「「本の街」と聞いてどこを連想するか?」というアンケートに「池袋」と答えた人がかなりいた、という話を何かで読んだ記憶もある。だが、しかし、それでも都内で売行を維持、もしくは伸ばしている店も多数あるのも事実ですが。

「やるべきことはすべてやっている。お店自体が低迷しているようだ」
確かに昔日の面影ってのは難しい気もする。でも、それを言ったらおしまいっていうか、その次に来る言葉は予想できる。曰く「書店の店員が」「編集が」「読者が(ケータイが・ゲームが・インターネットが)」。

出版不況ってのは便利な言葉だ。そう口走った瞬間に判断停止が可能だ。

結局、その店の現状をもう一度良く考え、データを色々いじくり回し、「良い傾向でない」と思われる二店舗についても実はいくつかの傾向がある事が見えてきた。そして、非常に回りくどい方法ではあるが対処のための具体策もある程度固まった。月曜日以降はお店で検証し、有効であるようであればすぐにでも取りかかる予定。

一つは、その店舗が使っている取次の在庫商品の見直し。自動発注を行っているため、取次の倉庫に在庫がないと途端に商品調達のスピードが落ちている可能性が高いようだ。そのため棚での機会損失が発生していると思われる。その損失を減らすために、その店舗だけで動きのある商品について在庫が可能かどうか、不可能であればそれ以外の方法で搬入のスピードを上げることが可能かどうか検討することに。具体的には来週か再来週のうちに取次の倉庫にも行くことに。

(続く)