仕事と晩飯とその他

日記です。

送ったメール(一部)

出版流通の話は規模によってまったく異なる、との指摘を受けて。

 規模の話はその通りだと思います。私の勤務先は今年の新刊が14点ですので微妙ですね。私自身は大手の方法論や考えについても非常に興味があります。ウェブやITの利用については大手以上のことが出来る可能性があるからです。具体的にはウェブによる直販(ブックサービスなども含みます)であれば中小零細はゲリラ的にかなりのことができる。POSデータの活用などについては、この業界で大手と呼ばれているような社であっても実際には持て余している例も多く見受けられます。パソコン一台で多くのことが出来るにもかかわらずです。
 大手に関心がある理由はもう一つあります。それは、この業界を変えよう、改善しようという動きが起こったとして、それが最終的にはいわゆる「大手」の意見だけを反映した形で決まっていってしまう場合があるからです。
 私の社が参加しているP-Net(POSデータの配信を行っている団体です。)で、つい先日、GEOという書店チェーンからのPOSデータの受信を世話人会が拒絶する、ということがありました。世話人会というのは大手の出版社の集まりですが、P-Netの運営主体や意志決定機関ではない、そうです。データ受信拒絶の理由は、GEOが新古書店も経営しているから、ということだそうです。
 POSデータはお店での実売データですので、いただけるものであればより多くのお店の実売データをいただきたい。可能であれば、全実売データを把握したい、と私は思っているのですが、世話人会の方はそうではないようです。GEOの件と似たような事例として文教堂書店のデータがP-Net経由で配信されなくなった、ということも今年ありました。それについても詳細な説明は世話人会からも、運営会社からもありませんでした。(GEOと文教堂書店の件についてはその他の書店・版元とも相談し、業界紙への投稿文書を準備中です。)
●P-Netについてはこちらもご参照ください http://www.dcs.co.jp/products/anschool.html