仕事と晩飯とその他

日記です。

番組見てないのでなんとも……

NHKの例の番組、やっぱり見逃した。テレビを見る習慣がなくなってるので……。

聞いた(読んだ)話で感想など。

売行ランキングとか誰かのリコメンド(推薦)に頼っての本選びって昔からだ。クチコミって言えば『一杯のかけそば』とか。新聞や雑誌の書評が効かなくなった代わりにアマゾンのリコメンドがってのはメディアの交代って話だよな。旧来のマスメディアにコネのない版元には逆にチャンスかも。

「どの店も同じ本を並べた金太郎飴書店だ」と言う人と「ランキングに頼ることで一部の本しか売れなくなってしまう」と主張する人は重なってるとオレはにらんでいる。そこには「(くだらない売れ筋の)同じ本しか店に並んでいない」という一貫した論旨があるような気が。

でも、ちゃんと売れ筋並んでたらいいけど実際は歯抜け。売れてる本って並んでない。思った以上に。

あくまで個人的な意見だが、書店が売上の実績を重視して本を並べること自体に自分は強く賛成する。取次も出版社ももっとそこ頑張ろうよ。実売のデータはある意味「購買者のニーズ」を表している。そのきっかけがランキングやクチコミで何が悪いのか。「(オレがワタシが)買いたい本を並べてくれ」という思いは本来、非常に重要なはずだ。それが「(オレはワタシは)これが売りたい」より前にあるべきかどうかについては意見が分かれるとは思うが。主張のあるお店は面白い。主張の無いお店はつまらない。だが、圧倒的な安心感がある。「あの店に行けば(オレのワタシの)欲しい本がある」。

客商売なんだから実売という過去の実績を重視すべきなのは当たり前だと思うのだ。その当たり前が当たり前でないことを今でも不思議に思うし、それで何度悔しい思いをしたことか。

本そのものの魅力や読者のニーズどころか書店の売りたい意思でもなく「出版社(一部の著者含む)の営業努力」によって品揃えが左右されている現状に自分は猛烈に落胆している。いっそ「営業など来るな」というチェーンに好感を抱いているが、そこも結局は本部との「人のつながり」だったりする。それじゃ何も変わらない。

もちろん新規の出版社や新しい挑戦、地道なロングセラーといった数字で顕在化しにくいニーズの掘り起こしなどが別枠なのは当然だ。でも「挑戦」は日常の積み重ねによって生まれた余裕がなければできない。そしてその結果をデータで検証してこそ次がある。