仕事と晩飯とその他

日記です。

新書の並べ方−商品管理の問題

実際に新書を著者やテーマなどで分類しようとした場合、一番問題になるのは商品管理かもしれません。

現状、新書の棚が出版社別番号順になっている最大の理由は「商品管理のため」のはずです。確かにこれが一番やりやすい。慢性的に人手と作業時間の不足に苦しめられている書店の現場を考えると管理に手間をかけずに済むのであればなるべくそうしたいという発想は必然とも言えます。そうは言っても一覧注文書を使ってヒトの目で欠品のチェックをするのも実は大変な手間です。

この問題を解決するための方法論は「単品毎の棚番号(棚分類ではなく)管理」と「自動発注」と「返品対象商品の抽出リスト」ではないでしょうか。要は単品管理と自動化の徹底です。

メトロのPOSではそれに近いことが実現されていたように思います。どれだけ活用されているのかはわかりませんが。

商品管理はシステムの問題だけでなく棚在庫の管理状態にも大きな影響を受けます。万引きされにくい棚作りはもちろんですが、店舗間の移動や見本での持ち出しについてのルール作りなども不可欠です。

新書の並べ方の問題から始まった話題ですが、出版社も著者も内容も混沌とした「新書」は、書店の縮図として理解することも可能かも知れません。つまり、新書でのカテゴリ別陳列を機に単品管理と自動化が徹底されることになれば、文庫もコミックも単行本も同様の方法論に手を入れたものを用いて管理できるのではないでしょうか。

棚詰めや欠品のチェック、返品対象商品の抜き取りなどの作業が軽減されることで得られるものは決して少なくないと思います。新書のカテゴリ別陳列への業界挙げての取組みは書店の店頭業務の効率化のための壮大な実験につながるのではないかと期待しております。

夢見過ぎですかね。