仕事と晩飯とその他

日記です。

磁力と重力の発見

そうだよなあ、オレにとっての「書物」って文芸書じゃなくて学術書ってイメージなんだよなあ。「読む価値のある本」って、人によるとは思うが、オレ的には科学技術についての啓蒙書のような本っていうものにはそれなりの畏敬の念を抱いている。この本の中にも航海術のために書かれた門外不出の本の話とかも出てきて、写本から印刷の時代へと変化する中で生まれた「書物」という存在への思いすら語られている気がするが、勝手に付加読み(誤変換だが良い味なのでこのまま)しすぎだろうか。
にしてもこの本、テーマが身近(磁力を身近と思うかどうかは人によるが)なせいか、非常に読みやすい。しかも2巻の前半は中世の終わりからルネサンスの後半〜大航海時代。航海術の発達を前提とした地図やら測量などの技術の進歩が著しい時代の話なのでそれも非常に興味が尽きない。メルカトルの功績はメルカトル図法だけでなく、地球上に磁極が存在する事を示したことであった云々、読んでる途中で『ワンピース』(海賊アニメ)のファーストシーズンのOPテーマが頭の中に流れてきたが、多分それはオレだけだと思う。

とにかく、この本は間違いなく「買い」。それもかなり強く「買い」だな。久しぶりに脳みそにしわが刻まれる感じがした。

ああ、でも、多分こういう本を売りたいんだな、オレは。きっと。