仕事と晩飯とその他

日記です。

セミナーは具体的な話が盛り上がる

金曜日の午後は業界向けのセミナー

自分の得意ジャンル(と言ってもいいと思う)の内容だったが、知らないことや新しい視点も多々あり、充分に納得の内容だった。特にアカデミックな領域は自分の足りない部分なので興味深かった。

話を聞きながら思ったことは別のところにメモしたので、こちらではセミナーの進行などについて主に運営側への意見(というか感想)。

1.数字は具体的な方が盛り上がる
 この手のセミナーでは赤裸々な数字や内部資料が公開されることで会場内の熱はぐっと上がる。自分も「どうしてもダメ」なものはダミーのデータを用意するが、なるべく「モノホン」の情報を曝け出すようにしている。今回は講師の所属が上場企業ということもあり、数字が出せない(出しにくい)のは予め運営側にも予測がついたところだろう。であれば、それに変わる何らかが用意してあればもっと盛り上がった。具体的には、別の出版社や書店の数字を事例として取り上げるといったものがあるとなお良かった。

2.ホワイトボードは最初から
 質疑応答に限らず、どうしても補足が必要になることがある。その場合、ホワイトボードがあると図を書いたり重要なキーワードを書くことで強調したりできる。パワーポイントのプレゼンはイレギュラーに弱い。それと、1.の数字の話もそうだが、書いて強調は熱がこもる。それだけで引き込まれる。途中で設置されたが、最初からあったほうがよかった。そのほうが講師も話しやすかったはず。

3.生け贄の準備
 話の中で主催者(の親会社)が運営するサービスへの言及は何度も繰り返された。加えて質疑でもその件が出た。会場が会場だけに話題として出てくるのは必然だろう。そのサービスの資料(と簡単な説明)があれば話はもっと盛り上がった。自分の例で恐縮だがシステム会社主催の勉強会(システム会社の宣伝を兼ねている)で話す時は必ず紹介されたシステムの良い所と悪いところをネタにする。今回のテーマであるPOSの話題であれば参加者は各社のシステムを比較出来る立場にある。そこでネタにされるのはシステムを提供している会社にとっては非常にありがたい話だ。

4.アンケートだけでその場で返すのは難しいよ
 アンケートは無いよりあったほうがいいと思うのだが、その場で返すのは難しい。内容はしばらく経ってから反芻するものだ。でも「あとからFAXやメールでお送りください」だと激減するんだよね。アンケート以外のフィードバックの手法、なんとならんものだろうか。

閑話休題

自分が初めて業界向けの勉強会やセミナーの話す側で参加したのは三十代前半だ。今は姿を消したWeBrainのユーザー会でパネルディスカッションのパネラーだった。いい気になって自社の事例を話していたら亡くなったC社のTさんに「キミのところは点数が少ないからそこまでできるんだ。数が増えた時にどうするのか。ヒトの(手作業の)手間はコストだ」と指摘されて小さくなると同時に視界を広げる重要性を知った。

セミナーや勉強会は聞く側として参加する以上に話す側として参加したほうが勉強になることは多い。何より自分自身のやっていることを他人に話せるように整理するだけでも大きな価値がある。

だからこそ、セミナーや勉強会を企画し運営する側にも色々と考えて欲しい。

などと偉そうに言っているが、某団体に所属していた時に企画した勉強会(と称して実態は集めて宣伝したがってた社による説明会だけど)ではそういう視点が足りなかったと反省。まあ、でも大きいところは別にいいよね、きっと。