仕事と晩飯とその他

日記です。

やればいいじゃん

「デジタル機構に失望」とか、「期待できない」とか書いてるヒトが意外といるなあ。皆、そんなに期待してるんだ。あれだね、取次の悪口言ってる人ときっと一緒だ。すごく期待してるからこその失望なんだろうね。

自分は特に期待してないんで失望もしてないです。期待してないって言うのは色々と中で頑張っているヒトもいるので申し訳ない気もしないでもないんですが、んー、なんつうか、本当に期待してないんです。いや、もちろん、これまで出したもののアーカイブ化には期待する部分もあるし意味もあると思ってるけど、商売としてのところがウハウハになるような余計な期待はこれっぽっちも抱いていません。実際、機構のおかげで売れるだなんてそんなこと考えてるヒトいるのかなあ。いや、いるのか、そういう期待があるからこその失望なんだよね。

今までも「取次が悪い」みたいなことを言うヒトは沢山いたけど、そういうヒトたちは取次にものすごく期待してたんだよね。なんかすごく余計なことまで期待してる。取次が売ってくれる(売ってくれない)とか思ってるヒトまでいる。だから期待を裏切られた感があって文句言うんだよね。自分は取次には感謝してるし、もちろんもっとやってくれって腹立つこともあるけど、それはもうなんていうか五分五分なのかなって思うんですよ。いや、規模的にはもちろん五分五分なんてありえないんだけど。

もうだいぶ前から小零細出版社は取次に過剰な期待は抱いてませんよ。だからこその協業化とかインフラ整備なわけで。で、そういう自らの手で状況を打開するために取り組むインフラ整備なんかに一番及び腰だったのがある意味取次や書店網のメリットを享受しまくっていた中堅どころなんですよね。

でね、そういうところにいたくせに取次とかデジタル機構に「期待できない(キリッ)」みたいなヒトには言いたいなあ、取次は中から変えるなんて無理だけど、アンタ、他のインフラや機構なんかだったら中に入って変えるって選択肢だってあったじゃん。でも、アンタ、なんもやってねえじゃん。

いや、今からだって構わんのよ。いや、むしろ今からだって参加することについて手を挙げればそれは有り得るかもしれないのよ。

でも、やらんのだろうなあ。群れない(キリッ)みたいな。バブルっぽい自由業をめざします、みたいな。

オレ自身は昔は何もかもから弾かれてる感じがしていた。知らないところで色んなことが決まっていく感じが耐えられなかった。どうにかして自分の意志を少しでも反映させたいのにどうにもならない感じ。参加できる立場にいるのに文句しか言わんヒト達の気持ちは分からなかった。俺は無理だけどアンタは参加できる立場じゃん。そんなに言うなら参加して変えればいいじゃん。

ISBNの導入の時に「流通がラクになるんすよ」みたいな説明したら、「そんなことのために表4にこんな醜いバーコードを入れることは美意識が許さない」みたいなこと抜かしてた編集者がいたのよ。流通とか販売とか、結局は他人事なんだろうね。いや、それはそれでかまわんのよ。ISBNもバーコードも無い別の世界で生きてくれたら。

オレは営業とか流通のほうの人間なんで好きとか嫌いとか抜きにしてISBNもバーコードも電子書籍も有りの世界で生きていくならそうするだけの話でしかない。余計な期待はないです。全然ない。だから、余計な期待をして勝手に失望したりなんだりしてるヒトが不思議でしょうがない。何を期待してんのかなあ。オレには本当にわからない。