もうこの道を何度往復したのだろう。
「外車は左ハンドルだから日本のクルマの右ハンドルより少しだけ眩しくないらしいよ」
そんなことを言いながらゆるい坂道を下る。対向車線にはいつものようにクルマが並んでいる。
あの道を通うことが日常になりつつあるということ。その意味を、今になって少しだけ思う。
ままならないことはある。諦めるとかどうこうではなく、受け入れるということ。ただそれだけのために色々迷ったり躊躇ったり。ただ受け入れるだけ、それだけでいいのだが。
その準備は出来つつある。まだ、変われるということ。
いつか思い出せるような話になればいいとは思う。